イブラが昨季の退場劇の雪辱を果たす1G1A! PSGがチェルシーを破り4大会連続8強へ

今季限りで契約満了のイブラが放つ輝き

 そうした因縁もあって、1年前と同じスタンフォード・ブリッジでの第2戦で雪辱に燃えていたイブラヒモビッチの姿勢は、前半16分に実る。MFアンヘル・ディ・マリアが右サイドのスペースにパスを送ると、イブラヒモビッチがタイミングよく抜け出す。背番号10がダイレクトで丁寧にゴール前に折り返すと、走り込んだMFアドリアン・ラビオが難なくゴールマウスに流し込んだ。第1戦を2-1で勝利していたPSGにとっては、貴重なアウェーゴールを奪った。

 だが、その後は苦しい時間帯を過ごした。同27分、チェルシーにショートカウンターを許し、MFウィリアンのパスからFWジエゴ・コスタにゴールを奪われてトータルスコアを2-3に戻されると、後半は攻勢を強めてきた相手に押し込まれてしまう。同20分にウィリアン、MFエデン・アザールと立て続けに際どいシュートを放たれるなど、PSGとしては一秒たりとも気を抜けない場面が続いた。

 そんな状況のなかで同22分、ホームチームを絶望の淵に叩き落としたのはイブラヒモビッチだった。MFチアゴ・モッタのパスに反応したディ・マリアが左サイドからクロスを送ると、背番号10が難なく合わせてゴールネットに突き刺す。PSGにとって大きな2点目のアウェーゴールによって、2年連続でチェルシーを破っての8強進出を決定づけた。

 試合終了の瞬間、イブラヒモビッチは昨季叶わなかったチームメイトとの抱擁を交わした。クラブとの契約が今季で切れることもあり、来季以降のプレミア移籍も取りざたされているが、今は花の都パリに歓喜をもたらすことに全精力を傾けている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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