久保建英、開幕スタメンの可能性は? 現地記者は“適応力”評価、同僚と「理解を深めている」
エース復帰でトップ下が消滅? 右サイドのチュクウェゼを現時点で上回るのは困難
リーガ開幕戦に向けては、昨季18ゴールをマークして得点ランキング3位となったG・モレノがレギュラーに復帰し、FWパコ・アルカセルと前線でコンビを組むことが予想される。これによりトップ下のポジションがなくなる可能性が高いため、久保が出場する場合は右か左のサイドハーフになるだろう。
しかし、右サイドで久保のライバルと目されるチュクウェゼのプレシーズンの通算成績は、5試合(先発4試合)、334分間出場、1得点3アシストと、数字面で久保を大きく上回る結果を残している。そのため、現時点で右サイドハーフのポジション争いで勝つのは非常に難しいと思われる。
一方、左サイドは固定されておらず、エメリ監督が様々な選手を試しているという点で競争が激しいポジションとなっている。ライバル候補は同ポジションで2試合に先発出場したMFモイ・ゴメス、MFアレックス・バエナ、1試合に先発出場したMFハビエル・オンティベロスの3選手となる。
今夏のプレシーズン、エメリ監督にボランチと左サイドハーフで起用されたユーティリティプレーヤーのゴメスの通算成績は4試合(先発3試合)、203分間出場、0得点0アシストだが、レアル・ソシエダ戦ではPKを獲得している。
そしてバエナは3試合(先発2試合)、120分間出場、1得点0アシスト、オンティベロスは3試合(先発1試合)、133分間出場、0得点0アシストという成績である。
一方、久保はバレンシア戦とレバンテ戦の後半途中から左サイドでプレーしたが、大きなインパクトを残せていない。また、スペイン紙「スーペル・デポルテ」はレバンテ戦での久保のパフォーマンスについて、「ポテンシャルを失っていた」と指摘しており、ポジション争いでリードしているとは言い難い。
そのような状況のなか、「ラジオ・マルカ」のアンドレウ・ルベルト記者はレバンテ戦後、久保の印象について次のように語ってくれた。
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。