G大阪守護神、2年間の“大改革”で得たものとは? 恩師にかけられた転機の言葉「戸惑いはあった」
課題を克服するためにGK練習を一新 「フィールドプレーヤーのような…」
その課題を克服するため、東口は松代コーチとともに”改革”に取り組んだ。まず、練習を一新。シュートキャッチの練習は自主練習程度で済ませ、常に実戦的で判断が求められるトレーニングに変更した。東口自身、最初は戸惑いもあったという。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
「ただただシュートを打ってGKがキャッチしてシュートストップするだけじゃなくて、相手を意識したポジショニング、試合につながるような練習をやっている。戸惑いはありましたね。GKとしては特殊な練習をやっていたから。フィールドプレーヤーのような。最初は戸惑いもあったし、『できへんな』と思うこともありました。でも、できないストレスがあるなかで新しいことに取り組むのは嫌いじゃないので、割と楽しくできた」
練習からフィールド選手の“一員”のように参加し、ビルドアップを意識。普段のGK練習は選手とGKコーチ合わせて4人ぐらいで行うが、ほとんどを実戦的にこなしていく。集中力、一瞬の判断、守備だけでなく攻撃のパターンをGKも一緒になって増やしていくのが特徴だ。
「練習からビルドアップを意識して、見るところを増やす。練習相手も全員でパスコースを探す。そういうところを意識しながら、いろんなところを見ながら出す場所、逃げる場所を考える。頭のほうを使うことが増えましたね。そういう練習が増えていったので、最初は難しいと感じるところもあった。徐々に慣れてできるようになってきた。去年の夏前ぐらいからビルドアップでポンポンと外してシュートまでいく回数が増えたので、ようやく手応えを感じるようになった」
2年間、今の練習を続けていることでようやく安定感にも自信を持てるようになった。今季はビッグセーブを連発し、すでに何度もチームを救っている。34歳となった今でも力は衰えることなく、日々進化を遂げている。東口がいなければ……と考えることも恐ろしい。この成長は自身でも実感しているという。
「確実に変わってますね。ビルドアップのポジショニングはもっと細かく取れるようになった。でもポジションを取らなくていい時も出てくるし、ポジションの取り方の幅が増えた。今年はよりシュートを止めるにしろ、止められへんにしろ、そんなに変なポジショニングはないかな。練習から意識できているので、それがつながっている」