リオ五輪予選終戦のなでしこが遅すぎる初勝利 ベトナム戦で6-1大勝!
涙に濡れたチームに笑顔が戻る
しかし直後の同42分、ペナルティーエリア内で相手のボールをカットしただけのDF岩清水梓のプレーで相手が転倒すると、主審はPKを宣告。疑惑のPK判定となった上に岩清水にはイエローカードが提示された。これをベトナムMFフィン・ヌに決められ、1-1と同点に追いつかれた。ベトナムにとっては、今予選の初ゴールになった。
それでも前半終了間際の同45分、DF有吉佐織の右クロスを岩渕がペナルティーエリア内でトラップすると、丁寧なボールを落とす。そこにフォローしたMF大野忍が左足ダイレクトで豪快に蹴り込み、2-1とリードしてハーフタイムを迎えた。
後半に入ると、日本は立て続けに決定機を迎えたが、岩渕、大野が相次いでゴール前でフリーのヘディングシュートを失敗。同10分には中島が意表をついたロングシュートを放ったが、ボールはクロスバーを直撃した。
ゲームを決定づける3点目が奪えない中、佐々木則夫監督は同21分にFW大儀見優季とFW横山久美を投入。岩渕と高瀬を下げ、2トップを入れ替えた。大儀見はクロスに対してヘディングで飛び込む形を何度か作ったが、シュートがGK正面か枠外と得点には至らない。
それでも同35分、左サイドから大儀見がクロスを上げるとゴール前でフリーで待ち構えたMF川澄奈穂美がヘディングシュートを決め、3-1とリードを広げる。続く同38分には、この日何度もチャンスに絡んでいた中島がミドルシュートを決めて4-1に。後半45分、途中出場のMF宮間のミドルシュートを相手GKが弾いたところを横山が押し込んで5点目。大儀見もダメ押し弾で続き、6-1で日本が勝利した。
涙に濡れたなでしこに笑顔が戻り、再出発の第一歩を大勝で飾った。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images