なぜハンドではない? ゴール前で手に直撃…「グレーゾーン」となる“直後”の解釈
変化の多い「ハンドの反則」のルール 新ルールが適用された場面を解説
ハンドの反則には変化が激しく、理解が追い付かないことも多い。今回、第14回を迎えたスポーツチャンネル「DAZN」で配信される『Jリーグジャッジリプレイ』では、一つの場面を例に「ハンドのルール改正」について解説がなされた。
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取り上げたシーンはJ1第11節、横浜FC対鹿島アントラーズの前半25分だ。左サイドからボックス内でボールを受けた横浜FCのDF袴田裕太郎が中央のFW一美和成に折り返す。一美が相手DFと競ってこぼれたところにMF松尾佑介が触り、最後は詰めていたFW皆川佑介が先制点を決めている。
問題となったのは、一美が競った場面だった。少しバウンドしたボールは一度後ろの鹿島DFの足に当たって跳ね返り、一美の左腕に当たってこぼれている。このプレーに鹿島側の抗議もあったが、判定は変わっていない。なぜ、これはハンドの反則ではないのか。
度重なるルール改正により、ハンドとなる腕の上限は「脇の下の最も奥の位置までのところ」とハッキリ定義されている。映像を見る限り、接触場所はハンドの定義に当てはまるようだ。そのうえで、ボールが当たったのが“意図的”か、“偶発的”かの判断が必要になる。この場面では、一美の視界外から自然な位置の腕に当たっていることから“偶発的”と捉えることができる。
通常ならこのように“偶発的”に当たった場合、ハンドの反則は取られない。しかし、「得点に絡むプレーだった」場合、状況が異なってくる。“偶発的”な接触でも、その“直後”にそれが“得点の機会”につながる、または得点となる時はハンドの反則が取られてしまうからだ。