メモリアル弾に刻まれたFW佐藤の生き様 J1歴代最多158ゴール目は「当てたというより当たった」
”寿人らしい”ゴールで達成したJ1新記録
本人もやや苦笑いを浮かべながらの大記録達成となった。サンフレッチェ広島は6日、アウェーの豊田スタジアムでJ1ファーストステージ第2節の名古屋グランパス戦に臨み、元日本代表FW佐藤寿人がJ1歴代トップとなる通算158ゴール目をマークした。
偉大な記録が刻まれたのは前半43分だった。中央でボールを受けたFWピーター・ウタカが右サイドにスルーパス。このボールに反応して駆け上がったMFミキッチがダイレクトで折り返し、MF柴崎晃誠が右足でシュートを放つと、このボールが佐藤の左足に当たってコースが変わり、ゴールネットを揺らした。
この一撃は当初、柴崎のゴールとされたが、ハーフタイムに公式記録が訂正され、試合後に場内アナウンスで報告されると、スタンドからは大歓声が巻き起こった。前日に川崎フロンターレFW大久保嘉人が湘南戦でゴールを決め、通算157得点で追いつかれ、中山雅史(JFL沼津)とともに3人がJ歴代のゴールキングに並んだが、小柄なストライカーがこの日の一撃で抜け出した。
試合後、メモリアルゴールの達成について感想を聞かれた佐藤は、「まあ勝ちたかったですね」と即答。試合が1-1のドローに終わり、今季のリーグ戦初勝利を逃したことに悔しさを見せると、自身のゴールについて口を開いた。
「味方のシュートが自分に当たった感じなので、もっと自分らしい形で決めたかったですが、ゴールはゴール。(ウタカがボールを受けた)一つ目で入った時に来なくて、(ミキッチの)二つ目の折り返しのところで反応して、そこでも自分のところには来なかったけど、本当に当てたというよりも、晃誠のシュートが当たったような感じだった」
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