補強完了で始まる色彩豊かな新生ACミランのピッポ戦術 どうなる本田の起用法

ピッポはワンパターンではない

 今夏の補強を完了させたACミランのフィリッポ・インザーギ監督が、色彩豊かな采配をふるうことが明らかとなった。地元紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は、指揮官が対戦相手と戦況に応じ、選手とシステムを入れ替える可能性について報じた。
 記事では「何て多くの戦術をピッポは考えていることか」と評されるほど、現役時代にストライカーとして名をはせた新監督は戦術家だというのだ。
 特集の最初に登場した戦術はカウンター型だ。インザーギ監督が自らのドレスと明言した4-3-3の3トップは、右から元フランス代表FWジェレミー・メネズ、チェルシーから新加入のFWフェルナンド・トーレス、イタリア代表ステファン・エルシャラウィの顔ぶれとなる。そのメンツを「ターボの矢。素早いカウンター。ディフェンダーの裏のスペースが空いた相手に有効」としている。
 次に紹介されたポゼッション型では、3トップの右から本田、トーレス、メネズ(エルシャラウィ)という配置となる。ボール支配率を高めながらも、「3人のドリブル突破でも攻撃可能だ。ミドルシュートも期待できる。インザーギはメネズを右でも左でも起用したい。本田に関してもそう。サイドの選手が中央に進出し、シュートを狙える」と、この編成を評している。
「サイドアタッカーとFWはプレースタイルが個々に異なり、補完しあっている。ラツィオ戦では、攻撃の選手たちのクオリティーと欠点をよく研究していた。パッツィーニは負傷していた。メネズをセンターフォワードにして、本田を右、エルシャラウィを左で起用したが、トーレスが入れば、トーレスが真ん中で、メネズは右に入る。お気に入りのフォーメーションだ」
 同紙はそうした指摘をした上で、「この日本人は、スペースのない局面で、エリア外からいいシュートを打つ。離れたところからのシュートが決定的となる」と本田の左足に秘めた一発の威力をたたえている。

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