「すごい縦パスがきた」 神戸FW古橋、イニエスタとの連係に手応え「目が合った感じが…」
「アンドレスからすごい縦パスがきた」 昨季見せた“新ホットライン”の兆し
「試合でやっぱり合わない部分はいまだにありますけど、走らないことにはパスは出てこないと思っている」
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象徴的なシーンがある。昨年7月14日、アウェーで行われたJ1第19節の湘南ベルマーレ戦(1-3)。この一戦で前半20分にイニエスタの超絶ロングフィードを華麗にトラップして豪快なキャノンシュートを決めた古橋は、同29分に信頼関係を示す連係を見せている。センターサークル付近でボールを受けたイニエスタは顔を前に向け、迷わず前線へ縦パスを通す。これに反応した古橋が相手最終ラインの裏へ鋭く抜け出し、左足ボレーで合わせる。滑り込みながら放ったシュートは惜しくもゴールポストに嫌われたが、このシーンに古橋も手応えを得ていた。
「アンドレスからすごい縦パスがきたのを左足のボレーで合わせた。ポストに当たって決められなかったけど、持ち味はスピード。あの時は目が合った感じがして、(相手の)ディフェンスラインと駆け引きして、いい浮き球のパスがきた。タイミングもばっちり合って、それを左足で合わせられた。(パスは)いつもすごくいいタイミングで出てきます」
さらに、19年8月23日のJ1第24節サガン鳥栖(6-1)戦。イニエスタの盟友である元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスの引退試合となった一戦でも、古橋とイニエスタの“ホットライン”が光った。2-0で迎えた前半22分、自陣左サイドで中央からの浮き球パスを受けたイニエスタが、FW田中順也へワンタッチパス。田中の頭でのリターンに、イニエスタはトラップすることなく右足を振り抜く。華麗なダイレクトボレーによって放たれた50メートル超のロングパスは、美しい弧を描きながら右サイドで相手最終ラインの裏へ走り出していた古橋のもとへ完璧なタイミングで到達。最後は切り返した古橋のパスを受けた田中が、左足を豪快に振り抜きネットを揺らした。
「確か僕と順也さんの2トップで(相手のDF)1枚が順也さんに食いついた。センターバックが確か僕の前らへんにいて、(味方が)ボールを奪った後に『パス出てくるかな』と思ったらワンツーで、しかもボレーで飛んできたのでびっくりしましたね(笑)。でも見てくれている感覚はあったので、『出てくるかなあ』とは思っていた」
イニエスタから出てくる“異次元”のパス。50メートル超のダイレクトボレーから放たれたパスでも、日々の練習、試合を重ねることによって「イメージできていた」という。