「すごい縦パスがきた」 神戸FW古橋、イニエスタとの連係に手応え「目が合った感じが…」
【古橋亨梧インタビュー|第2回】キャリアに欠かせない存在、イニエスタとの出会い
思わぬ壁が立ちはだかった2020年シーズンのJリーグだが、今季の注目選手の1人であるヴィッセル神戸の日本代表FW古橋亨梧は期待に違わぬ活躍を見せている。シーズン開幕直後は、横浜F・マリノスとの富士ゼロックス・スーパーカップ(2月8日/3-3・PK3-2)と、初出場のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2試合、そして横浜FCとのJ1開幕戦でもゴールを決めて公式戦4戦連発をマーク。その後は新型コロナウイルスの影響により、約4カ月の中断を余儀なくされたが、再開後も好調をキープし、ここまでリーグ戦10試合4得点の成績を残している。昨季J1の舞台で“覚醒”し、さらなる飛躍を期す25歳のスピードスターが「Football ZONE web」のインタビューに登場。第2回は同僚のスペイン代表MFアンドレス・イニエスタとの“新ホットライン”について、昨季自らが受け手となった“異次元パス”とともに語ってくれた。
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奈良県生駒市で生まれ、大阪の強豪・興国高校から中央大学へ進学した古橋は、2017年にJ2のFC岐阜でプロキャリアの第一歩を踏み出した。大卒1年目から主力に定着し、42試合6得点。翌18年には26試合11得点の結果を残し、夏に神戸からオファーが届くと、古橋は悩み抜いた末にJ1挑戦を決めた。新天地には世界的スーパースターのイニエスタや元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ(現アンタルヤスポル)が在籍し、刺激だらけの毎日。19年からは元スペイン代表FWダビド・ビジャ(現役引退)も加入した。最初は神戸への移籍を悩んだ古橋だったが、世界的な選手との練習は魅力的だった。
「(オファーが来た時に岐阜の)周りから『行け行け』と言われましたし、ルーカスがいて、アンドレスがいて、『行かん選択肢あるん? 逆に俺が行きたいわ』ということを選手にもコーチにも言われました。行くと決めた時に大木さん(大木武監督/現ロアッソ熊本監督)と話した時も『話すことあんだろ』と言われて、『行くことに決めました』と言ったら『大丈夫だ、行ってこい』と背中を押してもらった」
そのなかでも大きな存在となったのは、バルセロナの英雄イニエスタとの出会いだった。最初は「やっぱりテレビで見ていた選手。ゲームで使っていた選手」が同じグラウンドにいることでさえ衝撃を受けた。毎日の練習でも技術の高さを実感し、「そこを通しちゃうのか」「そこ見えているのか」と細かなプレーでも驚かされた。だが、ただ感心しているだけではいられない。信頼関係を築くために自らのスピードを生かして、とにかく走った。