元日本代表DF闘莉王が注目、CL決勝のキーマンは? 「世界一の選手になれるチャンス」

闘莉王氏が語るCL展望【写真:荒川祐史】
闘莉王氏が語るCL展望【写真:荒川祐史】

それぞれを支える攻守のキーマン 「ネイマールをどう抑えるのか」

「(リオネル・)メッシのバルセロナが大敗し、(クリスティアーノ・)ロナウドのユベントスも決勝トーナメントで早々に敗退するなか、PSGは優勝すれば、ネイマールとムバッペが世界一の選手に名乗りを上げるチャンスが回ってくる。逆にバイエルンに負ければ、(バイエルンFWロベルト・)レバンドフスキが世界一の選手になる。そういう戦いが決勝戦の裏にはある。ブラジル人のファンが望み、ネイマールが目指しているのは世界一の選手。世界一になるにはCL優勝を欠かすことはできない。バルセロナ時代はメッシの陰に隠れていたけれど、間違いなくPSGのキーマンはネイマール。その裏のエースはムバッペ。でも、忘れちゃいけないのはマルキーニョスの存在。この2試合で得点も入れていますし、すごく球際でもハードワークしている。おそらくバイエルンもそこには警戒しているんじゃないかと思います。ネイマール、ムバッペ、ディ・マリアの3人にボールが渡らなければ、バイエルンが勝つ試合になる。(バイエルンは)ネイマールをどう抑えるのか。ファウルで抑えるのか、ローテーションでファウルするのか。どういう戦い方をするのかは楽しみ」

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 世界一の称号を目指すネイマールの武器はドリブル突破。この危険な武器にバイエルンがどのように対処するのかについて、闘莉王氏はDF目線で“ファウルの活用法”に注目していた。

 ブラジル代表のタレントが躍動するPSGだが、現在サンパウロ州で実業家として活動する闘莉王氏をもってしても、本命はバイエルンだという。準決勝では序盤リヨンにカウンターを食らって決定機を与えた。開始4分でFWメンフィス・デパイにDFの裏を取られて独走を許すも、ノイアーが果敢に飛び出し、コースを限定させることでシュートは枠外に飛んだ。立ち上がりから失点してもおかしくない展開だったが、それを守り切った守護神の存在は、やはり決勝でもカギになると闘莉王氏は見ている。

「バイエルンは大人のサッカーでどっしりとした構えを感じる。やっぱり後ろにノイアー、前には必ず点を取る仕事をしてくれるレバンドフスキがいる。ノイアーは(準決勝で)1対1であれだけ我慢して、シュートを打たせてサイドネットで外させていた。簡単に見えるけど、1歩2歩我慢したノイアーがどれだけ凄いかが分かった場面でもあった。あそこで1点入ると、展開としては簡単にいかない試合になった。バイエルンの強さ、流れを取り戻せたのは立ち上がりのノイアーの存在が大きすぎた。1対1だけじゃなくて、そのあとに流れたボールに対しても前に寄せていた。『なんでFWは入れられないの?』と見ていたら、ノイアーの動きが素晴らしすぎた。後ろにああいう人がいるというのは本当に心強い」

 前線にはレバンドフスキ、最後の砦にはノイアー。攻守のエースが精神的な支柱となり、バイエルンは「大人のサッカー」を展開している。「相撲の横綱」にもたとえていた盤石のバイエルン、2012-13シーズン以来のビッグイヤー奪回を闘莉王氏は予想していた。

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