ミラノの両雄は中国マネーを求めている？

　ミランはタイ人実業家ビー・テチャウボン氏に、親会社「フィニンベスト」の株式48％を782億円で売却することで合意に達していた。だが、このタイ人は中国の株式市場で痛手を被った影響で、正式契約寸前で6度もドタキャンしたと報じられている。このタイマネーを当て込んで開幕前に100億円以上の補強に出たミランだが、資金が圧迫。1月の移籍市場では元オランダ代表MFナイジェル・デヨングらタレントを次々と放出し、人件費の削減と売却益を手にすることを選んだ。

　そして累積赤字が542億円とも伝えられるインテルとミランは、今冬の移籍市場で衝撃的な“爆買い”により、欧州フットボール界を席巻した中国の投資家を求めていると地元メディアにレポートされている。

　ブンデスリーガは経営状況を厳しく監視され、クラブの赤字経営を許していない。健全な経営状態がリーグのブランド力と競争力を高めている。プレミアリーグは巨額の放映権収入を背景に世界のトップクラスのタレントをかき集めている。

　5連覇に突き進むユベントスを除き、かつての欧州での競争力を失いつつあるセリエA、そしてミランとインテルは奇跡の復権を果たすことができるだろうか。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images