クラスター発生の鳥栖、29日湘南戦も中止 行政から“マスクなし指示&会食”など指摘
25日まで活動休止の鳥栖、29日のアウェー湘南戦も“フットボールの観点”から中止が決定
Jリーグは21日、新型コロナウイルス感染症に11人が陽性となりクラスターとなったサガン鳥栖において、29日の第13節湘南ベルマーレ戦(アウェー)の中止を決定した。保健所の指導により8 月25 日まで選手のトレーニングが行われないことから、試合までに十分な活動期間を設けることが困難であると判断したため。すでに、鳥栖の活動休止期間に開催される予定だった15日のJ1第10節ガンバ大阪戦(ホーム)、19日の第11節ベガルタ仙台戦(アウェー)、23日の第12節北海道コンサドーレ札幌戦(ホーム)の延期が決定していた。
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鳥栖は11日、金明輝監督に新型コロナウイルス感染症の陽性反応が出たと発表。8日の昼から体調に異変を感じ、9日の朝は36.4度だったものの、倦怠感を確認。夜に38度の発熱があり、10日にPCR検査を受けて11日の午後3時に陽性判定を受けていた。保健所の指導のもと、スタッフ3人の濃厚接触者を隔離。このスタッフ3人は陰性だったものの、新たに選手6人、トップチームスタッフ3人の陽性が判明した。さらに14日にはスタッフ1人の陽性反応が確認されていた。
12日、会見に出席した鳥栖の竹原稔社長は、保健所から「14日間の活動自粛のお願い」があったといい、25日までを目途にトップチームの活動自粛を発表。そのため、Jリーグでも週末の15日J1第10節ガンバ大阪戦(ホーム)、19日第11節ベガルタ仙台戦(アウェー)、23日第12節北海道コンサドーレ札幌戦(ホーム)の少なくとも3試合が延期となることとなっていた。
そのなかで、佐賀県から集団感染の認定を受け、臨時PCR検査を実施。18日に選手、スタッフ、同居家族123人を対象に行われ、全員の陰性が確認された。だが、保健所からは25日までトップチームの活動停止を命じられ、練習の再開は26日からの予定。前日20日夜に鳥栖、湘南、Jリーグで協議した結果、練習再開から中3日、関東圏への遠征も含むこと、選手のコンディションも考慮した結果中止を決定した。
会見に出席した原博実副理事長は「クラブ活動のプロセスを明確になるなか、フットボールの観点から8月29日の再開は難しい」と説明。また、新型コロナウイルス対策本部特命担当部長の藤村昇司氏は厚生労働省からクラスター対策班が鳥栖に入って疫学調査を実施したことを明かし、「スタッフルームでマスクなしの会話、ビュッフェスタイルの食事でのトング共有、試合中の給水タイムでマスクなしの指示」によって感染リスクが高まっていたと指導を受けたとした。また、関係者に行ったアンケートでは、同居人以外の会食を行っていた選手、スタッフが多くいたことも判明したという。
Jリーグとしてはもう一度大規模なPCR検査を実施したのち、26日から鳥栖の練習を再開。延期となった4試合の代替日程を調整していく。
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(FOOTBALL ZONE編集部)