なでしこ、4大会連続の五輪出場は絶望的 歯車噛み合わず中国に1-2敗戦

自滅して遠のいたリオ行き 数字上はわずかな可能性が残る

 なでしこジャパンのリオデジャネイロ五輪への道は、絶望的なものになった。なでしこジャパンは4日のリオ五輪アジア最終予選第3戦の中国戦で1-2と敗戦。3試合で勝ち点1にとどまり、グループ5位は変わらず。数字上のわずかな可能性は残ったものの、絶体絶命の状況に陥った。

 佐々木則夫監督は2日の韓国戦から3人のスタメンを入れ替え、機能性がいまひとつだったMF宮間あやをトップ下に入れる4-2-3-1ではなく、4-4-2にシステムを戻して臨んだ。試合開始からオーストラリア戦と韓国戦と比較すれば、個々に局面を自ら打開しようという意志が見える立ち上がりとなった。

 しかし、少しずつ主導権を握り始めていた前半14分に、自らその流れを手放してしまった。相手スローインからボールを受けたMF阪口夢穂がMF川村優理につなぐと、相手に囲まれた川村はバックパスを選択した。このボールに対し、DF田中明日菜、DF熊谷紗希、GK福元美穂の3人いずれもが処理を味方に任せる素振りを見せてしまい、そのスキを中国MFジャン・ルイに突かれた。ボールを奪われると、そのままドリブルで侵入され、GK福元とDF熊谷が必死に距離を詰めたが左足のシュートを決められ、0-1とビハインドを背負った。

 日本はボールを持ちながら、今大会の課題となっている攻撃の最終局面での精度が上がってこない時間が続いた。同34分には、FW横山久美が相手最終ラインの背後を取って抜け出しにかかったが、中国の187センチの長身GKジャオ・リナの素早い飛び出しでシュートを打ち切れなかった。結局、試合は0-1のままで前半を終えた。

 

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