合宿初日を迎えたフットサル日本代表ブルーノ監督、代表復帰のピレス・イゴールに期待
U-20AFCフットサル選手権優勝組の現在地も語る
フットサル日本代表は、18日から千葉県内でトレーニングキャンプを開始した。最初のトレーニングに先立ち、ブルーノ・ガルシア監督は会見を行い、「今回のキャンプは、7月に行ったトレーニングキャンプからの継続。選手のコンディションを確認し、プレーモデルを再確認していく」と話した。
今回の合宿には、今年1月にギラン・バレー症候群を患い、約2カ月の入院生活を経て復帰したGKピレス・イゴールも招集されている。7月に40歳となったベテランGKについて、ブルーノ監督は「不測の事態があり、何カ月も試合経験が空いてしまっていますが、それを承知して招集しています。ただし、この状況は他の選手たちにも共通していて、何カ月もトップレベルの戦いを経験していないまま、(代表活動に)臨んでいます。イゴール選手は特別な状況ですが、クラブと密なコミュニケーションを取り、その状態を追跡してきました。その情報から楽観的に見ることができています。今回、代表に招集して、彼がどのコンディションにあり、我々の代表チームで、どんなパフォーマンスができるかを見ていきたい」と、語った。
また、初招集となった名古屋オーシャンズのFP水谷颯真については、「まず、非常に大きな期待をしていることを申し上げたい」とし、「今回が初招集ですが、何シーズンも前から注目していました。Fリーグ選抜でも、昨年のAFCフットサルクラブ選手権でも、中心的な選手として活躍しました。また、内部での競争が激しい名古屋オーシャンズで、活動が再開してからこのプレシーズンの期間で、非常に良いプレーをしている情報があり、実際に試合も見てきました。そのなかで、彼は左利きであり、私たちが必要とする要素を持っています。今回、怪我で参加できない選手がいるなかで、彼を招集できる巡り合わせが来て、初招集となりました。ずっと期待しているパフォーマンスを、ここでも出してほしいと思っています」と、初の代表合宿に臨むレフティーへの期待を口にした。
今オフには、関東1部リーグのゾットから、U-20フットサル日本代表のFP大澤雅士が、スペイン2部リーグのエルポソBへ移籍した。U-20フットサル日本代表は、昨年のU-20AFCフットサル選手権で優勝したが、いまだにそのチームからフル代表に招集された選手はいない。
当時、U-20フットサル選手権を現地で視察していたブルーノ監督は、「彼らはU-20選手権を優勝しましたし、非常にタレントのある選手たちであることは明らかです。次のステップとして、各所属クラブで、重要な選手にならないといけません」と、フル代表招集には不十分であることを強調した。
それでも18歳ながら、飛び級で招集されたU-20日本代表で活躍し、AFC U-20フットサル選手権でMVPにも輝いた大澤については、「エルポソのコーチングスタッフとも、密なコミュニケーションをとれる環境にあります。活動ぶりは、つぶさに入れていますし、非常に期待もしています。全体としても、健全なタレントが育っている良い世代間の重なりがあると思っています」と、将来的な招集の可能性に含みを持たせた。
フットサル日本代表は18日から22日まで合宿を行う。メディアも含め、完全非公開で行われる合宿で、誰がアピールできるだろうか。
(Futsal X・河合拓 / Taku Kawai)
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