「まだまだ子供」 中村敬斗、人生変えた“恩師”宮本監督の言葉…ベルギーで「結果が必要」
【中村敬斗インタビュー|第3回】プロ1年目で訪れた“転機”、宮本恒靖監督の就任で訪れた壁
若き才能が新たな挑戦の舞台に立つ。今夏、ベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)にFW中村敬斗が加入した。昨夏、ガンバ大阪からオランダ1部FCトゥウェンテへ期限付き移籍し、8月に開幕を迎える新シーズンでは次なるステージに臨む。そんな20歳の中村が「Football ZONE web」のインタビューに応じ、初めての海外挑戦となったオランダでの経験や、新天地でのビジョン、盟友である日本代表MF久保建英について語った。第3回は、「G大阪時代の恩師」について思いを明かす。
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2018年、中村は高校3年生で三菱養和SCユースからG大阪に入団した。下部組織出身ではない選手の“飛び級”トップ昇格はクラブ史上初。入団当初からレヴィー・クルピ前監督に才能を見出され、途中出場で開幕デビューを果たすと、2018年3月14日のルヴァンカップ・グループリーグ第2節浦和レッズ戦では自陣から60メートル超の独走ドリブルでプロ初ゴールを決めるなど活躍。だが、夏にクルピ監督が成績不振により退任。チームが残留争いを強いられるなか、宮本恒靖監督が就任した。
クルピ監督が指揮を執っていたシーズン序盤は途中出場ながらコンスタントに出場機会を得ていた中村だが、宮本監督が就任後に出番が激減。第18節からは終盤まで出場できなかった。
18歳で海外移籍を実現した中村。今季で欧州2シーズン目を迎えるが、今振り返ると人生での転機は、この“不遇”の時期だったという。
「間違いなく、宮本監督に代わったことが転機でした。プロとしてやっていくための体づくりだったり、守備についても足りないとすごく指摘してもらいました。メンタル面も『まだまだ子供』と言われて、海外へ行く前に宮本監督と約1年一緒にできたのはありがたいことでした。厳しく鍛えてもらったからこそ、(2019年の)U-20ワールドカップのメンバーにもギリギリ入ることができました。自分の中でも変化がありました。宮本監督と出会えたことは、人生でとても大きかったと思います」
宮本監督の就任後、フィジカル面、走力、精神面などを指摘され、とにかく鍛えられた。何時間も居残り練習をして、トップチームの選手がシャワーを浴びて帰宅しても、中村だけがグラウンドから上がってこないことは珍しくなかった。それにとことん指揮官も付き合ってくれた。トップチームでピッチに立てず悔しい思いをしていたが、宮本監督の思いには応えたかった。