なでしこ川澄の迎えた試練 負ければリオ五輪消滅危機の日韓戦で親友の「女メッシ」との宿命の対決
初戦豪州戦負けで窮地に 「今の苦しい状況を作ったのは自分たち」
INAC退団後にイングランドのチェルシー・レディースに移籍しているチ・ソヨンは、ロンドンの強豪でも中心選手として活躍している。昨年8月には、女子FAカップの決勝で優勝を決める決勝ゴールを決めるなど、得点力は健在だ。韓国国内では「女メッシ」という異名も取っている。
「一緒にやってきたチ・ソヨン選手はうまさもありますし、ゴール前での怖さもある。とにかく前にボールを運ぶ推進力だったり、ドリブルだったり、ボールをさばくこともそうですし、攻撃のスペシャリストなので、気をつけたいと思います。相手はかなり長い期間の準備期間があって準備してきているなという印象がありますし、自分たちが合宿をしている間にも国際試合を組んでいると聞いていますので、そのあたりはチーム力は高いと思います」
川澄は、韓国チームに対して強い警戒感を語った。もちろん、その意識の中心には元チームメートがいる。
「今のこういう苦しい状況をつくったのは自分たちですし、ただ、そこでまだ終わったわけではないので、必ずリオ五輪への切符を取ると全員が信じていることなので、それをできるようにとにかくピッチで一生懸命戦いたいです」
自分たちで招いた初戦黒星という苦境をはね返せるのも、自分たちでしかない。右サイドのスピードスター川澄は、アジアのライバル韓国と親友の壁をも乗り越えていく。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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