ミラン本田の積極性をデータが証明 チーム最多24回の局面勝負と敵の急所を突くパス

トリノ戦で現地メディアに絶賛された本田のプレーをデータで検証

 ACミランの日本代表FW本田圭佑は27日の敵地トリノ戦に先発フル出場を果たし、チームの勝利に貢献した。この試合での奮闘は現地イタリアでも高い評価を受けているが、欧州のデータ解析会社「Instat」によると、チーム最多のシュート本数に加えて相手守備陣の急所を突くパスが目立ち、攻撃のけん引役として大きな役割を果たしていた。

 この日の本田は前半27分にクロスバー直撃の際どい直接FKを放つなど、シュート本数はチーム最多の4本をマークした。そして自らゴールを狙う積極的な姿勢だけでなく、味方と連動して得点を決めようとする姿勢も、ある数値から見て取れる。それはフィニッシュの局面に直結するパスの数だ。

 他のチームメイトと比較した際、本田がトップの数字を残しているのが「3回のクロス数」、「2回のエキストラアタッキングパス」、「3回のキーパス」の3つである。クロスは文字通りサイドからゴール前中央に位置した選手に向けた浮き球パスだが、他の2種類のパスは少々馴染みのない表現かもしれない。

 まずエキストラアタッキングパスの定義は、「積極的に攻撃を仕掛けている時に、相手の最終ラインを置き去りにした味方へのパス」を示す。つまり、相手最終ラインの裏を取るようなパスを狙ったことが分かる。

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 そして、何より光るのがキーパスの数値である。キーパスは相手最終ラインを置き去りにした上で、受け手となった味方選手がゴールを狙える状況にまで持ち込んだものを示す。つまり得点に直結するパスだが、チーム全体で見ても、キーパスを本田以外に狙ったのはアントネッリの1回のみで、成功はしていない。一方で本田は、3回狙ってそのうち1つを通しており、パサーとしての質の高さを証明している。

 

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