リオ五輪へ暗雲漂う黒星発進 なでしこが最終予選初陣で豪州に3失点完敗

後半に猛攻も致命的な1点を奪われる

 主審の演出で窮地に追い込まれたなでしこだが、2点を追う厳しい状況に“新10番”が立ち上がった。前半アディショナルタイムに、右サイドバックのDF有吉佐織がオーバーラップして中央にボールを返すと、MF阪口がシュート。これは強く当たらなかったが、さらに大儀見がコースを変えてゴールに押し込み、1点を返して1-2としてハーフタイムを迎えた。

 立ち上がりの後半4分、日本はCKからの流れでFW大儀見がゴール前の浮き球で競り勝った先でMF阪口がシュート。決定機だったが、シュートはGKの正面を突いた。

 前半と比較してボール保持率をかなり高め、猛攻を仕掛けるなでしこジャパンだったが、なかなか相手のペナルティーエリア内には侵入できない。距離のあるミドルシュートでオーストラリアゴールを脅かすが、スコアを動かせないまま時間が進んでいった。

 次第にオーストラリアもなでしこの攻撃のリズムに慣れたのか、時間とともにチャンスの数は減っていく。すると同33分、オーストラリア右サイドのスローインで寄せが甘くなったところからクロスを入れられ、ファーサイドでフリーになったMFゴリーにヘディングシュートを決められた。残り10分強で2点ビハインドと、なでしこは絶体絶命の状況になった。

 追い詰められた佐々木監督は、同39分に“ジョーカー”のFW岩渕真奈と体格に優れるMF川村優理を投入。最後の攻撃を仕掛けたが、オーストラリアのゴールを割ることはできずにこのまま1-3で試合終了。リオへの最終予選はよもやの黒星スタートとなった。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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