清水監督、勝利お預けも3戦負けなしに前向き 選手も“改革”に手応え「やっていて楽しみがある」

試合後のオンライン会見に出席した清水エスパルスのクラモフスキー監督【写真: 小林 靖】
試合後のオンライン会見に出席した清水エスパルスのクラモフスキー監督【写真: 小林 靖】

清水エスパルスは浦和レッズと1-1のドロー

 清水エスパルスは1日のJ1第8節で、敵地に乗り込んで浦和レッズと1-1で引き分けた。2013年4月以来の浦和戦勝利とはならなかったが、チームの成長には手応えを得たようだ。

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 前半は清水がペースを握ったもののゴール前での決定機は同42分の1回のみ。それも相手GK西川周作に防がれた。ある意味ではじりじりとした時間を過ごしたようにも見えたが、ピーター・クラモスフキー監督は「最終的に、前半は自分たちがやりたいように支配していたし、危険なエリアにも入ったが決められなかった。それは改善点。もしかしたら別の日だったらゴールできたかもしれない」と、悲観的ではなかった。

 また、後半にスローインからの速い攻めで先制点を奪われたが、残り5分を切ったところでセットプレーの二次攻撃から同点ゴール。こうした引き分けに「自分たちのサッカーをやった結果、複数点取れてもおかしくなかった。信念をもって諦めずに戦ってくれた結果がこうなったと思う」と前を向いた。

 クラモフスキー監督は、長らくキャリアを横浜F・マリノスのアンジェ・ポステコグルー監督とともにして、アシスタントコーチを務めてきた。昨年限りでそのキャリアからは“独立”して、今季から清水を率いる。期待されていること、指揮官が成し遂げたいのはポステコグルー監督が横浜FMで作り上げたような攻撃的かつリーグ優勝に手が届くチームだ。指揮官は「プロジェクトの最初は難しいもの。悪い状態になることもある」と話す。

 一方で、選手サイドからはこの改革は好意的に受け取られているようだ。MF竹内涼は、チームの向上に手応えがあると話した。

「バラバラにならず、全員が個々にやりたいことをやるのではなくチームコンセプトや土台を捨てずにやろうとしたことが追いついた結果につながったと思う。みんなの立ち位置や、ボールを保持して相手のゴールに迫っていくサッカーをしている中で、息も合ってきている。もっと良くなる部分はあるし、繋がっている感じがしてやっていて楽しみがある。精度を上げていけばもっと得点もできると思う」

 今季のリーグ戦は5連敗スタートとなったが、これで直近3試合を1勝2分けとした。竹内は「最初に結果は出なかったが、投げ出さずに続けていることで結果もついてきている」と状況を捉えている。攻撃的なサッカーの構築は、立ち上げ当初に不用意な失点を重ねて結果の出ない試合をしがちなもの。着実に整理されてきている“オレンジ軍団”は、これから逆襲をスタートしていきそうな気配を漂わせている。

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