食野亮太郎が描く将来像は? 勝負の欧州2年目、マンCから「戻ってこいと言われるように…」
東京五輪へ勝負の1年、来季の去就は…「長く海外でプレーしたい」
シティへの移籍を実現させ、夢は近づいた。プレミアリーグでプレーするという目標はハッキリとした。そして、日本代表MF久保建英(マジョルカ)が活躍し、現在はスペイン2部サラゴサに所属するMF香川真司も憧れた場所、スペインにも魅力を感じる。目指す二つのリーグに向かって走り出すため、まずは来季に目を向ける。
「試合に出て、自分の特徴を最大限に出せるチームに行きたいですし、そのなかで成長できるところであればいい。1年、海外でやっただけで学ぶこと、感じることがすごく多かったので、長く海外でプレーしたいという思いはすごく強くなったし、まだ若いので可能性も信じています。『念ずれば叶う』と、よく親に言われていたんです。それを、身に染みて感じているので大事にしたい」
見据えるのは、来年夏に延期となった東京五輪の出場。そのためには、まず海外2年目の挑戦では結果が求められる。U-23日本代表で食野が期待されるポジションのシャドーは、久保やMF堂安律(PSV)ら実力者が候補に挙がる“最激戦区”。だからこそ、出場機会を得られるチーム、特徴を出せるクラブが来季新天地の条件となる。東京五輪が1年延期になったことも、食野はポジティブに捉えた。
「五輪がこういう状況で延期になったのは、2020年にフォーカスして代表チームとして積み重ねてきたなかで、サッカーに限らずいろんな競技においても残念だと思います。個人的には、直近であまり試合に出ていなかったので試合勘はなかったですし、もう1年チャンスがあるという気持ちです。結果を残せば可能性は十分あると思っているので、ポジティブに捉えています」
東京五輪に出場してA代表へ。2022年のカタール・ワールドカップ(W杯)が終わり25歳を迎える頃には、ビッグクラブでプレーする。そのなかで、“浪速のメッシ”と呼ばれた食野が対戦したい選手はもちろん、「(バルセロナFWリオネル・)メッシと試合してみたい。テレビを見ているだけでは分からない部分もあるし、どんなに凄いのか同じピッチで感じたい」。目標の質問に対しては、全く悩む素振りを見せずに即答。それだけ頭の中が整理されている。「シティの食野」と呼ばれる日まで――。ただひたすらゴールを目指し続ける。