ミラン指揮官が語る本田が復権を遂げた理由 「苦しみを知り、戦うようになった」

10番を背負いながらベンチを温めた日々

 ACミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は、目覚ましいプレーでチームをけん引するFW本田圭佑の成長について「苦しみを知ったからこそ」と語っている。日本代表の司令塔は、27日の本拠地トリノ戦で13試合連続スタメン出場を果たし、1-0の勝利に貢献。チームも公式戦の無敗記録を11に伸ばした。

 前半45分、MFジャコモ・ボナベントゥーラが蹴った右CKをMFユライ・クツカがニアサイドで競り合うと、こぼれ球にDFルカ・アントネッリが反応。反転しながら左足のシュートを決めて先制点を奪った。この虎の子の1点を守りきり、ミランは勝ち点3を手にした。

 イタリア国営放送「RAI」に登場した指揮官は、堅実なプレーでチームに貢献した本田の成長についてこう語っている。

「本田はチームみんなと成長した。シーズン初めと比べれば、違うチームになった。苦しむことを知り、最後の最後まで戦うようになった。自分たちより順位が上のチームとの対戦でこの姿勢を見せた」 

 今季開幕直後は4-3-1-2システムのトップ下で出場していたが、結果、内容ともに乏しい試合が続いた。すると、チームは4-3-3にシステムを変更。これに伴い、本職のウインガーであるFWアレッシオ・チェルチ(現ジェノア)にポジションを奪われ、ベンチを温める日々が続いた。そうした不遇の時を過ごすなかで、本田はたくましく成長したという。

 状況が好転しないミランは、その後4-4-2システムに移行し、ようやく安定感を取り戻した。本田はそのシステムの中で右サイドハーフとして公式戦13試合連続で先発出場。主軸として攻守で存在感を発揮している。優勝争いを演じるナポリと敵地で戦った前節も、生まれ変わったミランとともに粘り強く戦い、1-1のドローに貢献。強豪のホームから勝ち点1を持ち帰った。

 

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