「僕は典型的な10番ではない」 イタリアで評価を高めるミラン本田が築き上げた新スタイルとは
黄金期の天才たちとは異なる10番像
本田は献身的に守備にも奮闘する自身のプレースタイルは、イタリアでイメージされる10番像とは違うものであることを自認している。ルート・フリット、デヤン・サビチェビッチらミラン黄金期を支えたワールドクラスの天才が見せたような、創造性や試合を独力で決める圧倒的なタレントではないが、攻守に渡る奮闘、戦術実行度の高さ、黒子役としてのタスクを遂行し、チームの勝利にしっかりと貢献している。その上で、目の前のゲームに対して全力で臨んでいることを語った。
今では、イタリア国内のメディアでも本田のプレースタイルは受け入れられている。チームに貢献する独自の10番像を築き上げつつある。この日は前半にクロスバー直撃の惜しいFKがあったが、後半はチームが守備的に振る舞うなかで右サイドに穴を開けないプレーが目立った。“献身的な10番”の本田は、ミランで自らの立ち位置を確立したと言えそうだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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