久保建英、スペインで示した“精神力” 元日本代表DFが見解「成功事例があるから…」
栗原氏がチーム内での地位確立に言及 「自分に自信があって、焦る必要はないと冷静でいられる」
日本代表MF久保建英は昨夏FC東京からレアル・マドリードへ完全移籍し、今季開幕後にマジョルカへと期限付き移籍。シーズンを追うごとにチームに不可欠な存在となった。卓越したテクニックはさることながら、驚かされるのは19歳とは思えぬ冷静さや落ち着きだ。横浜F・マリノスで共闘した経験のある元日本代表DF栗原勇蔵氏は、ベンチスタートも多かった序盤戦から、絶対的な主力の地位をつかんだ久保の“精神力”について言及している。
マジョルカ加入後の久保は、守備に回る時間帯が多いチームの中で序盤戦は思うように持ち味を発揮できない試合が続いた。ベンチスタートとなる試合もあったが、今年2月の第25節ベティス戦(3-3)で今季2点目を奪う活躍を見せると、そこから13試合連続でスタメン出場。右サイドハーフの一番手として過密日程のなかでも先発出場を続け、残留争いを演じるマジョルカの中で不可欠な存在となった。
最終的にマジョルカは降格となったものの、久保はリーグ戦で4ゴール4アシストを記録。スペイン初挑戦のシーズンで、しっかりと結果を残してみせた。チーム屈指のテクニックを誇る一方、注目すべきは完全なレギュラーではなかった立場から、不動の主力へとのし上がってみせた、その“精神力”だろう。
2018年8月に、FC東京から横浜F・マリノスへ約4カ月間の期限付き移籍を決断した時も、久保はJ1初ゴールを決めるなど結果を残したが、思うように出場機会を勝ち取れずシーズンを終えた。だが、翌年に復帰したFC東京では開幕からブレイク。一気に攻撃陣に不可欠な存在となり、昨夏のスペイン移籍を勝ち取っている。横浜FMで共闘した栗原氏は、「マリノス時代も2軍でも周りを鼓舞していたし、ふてくされている姿なんて一度も見たことがない。愚痴も一切吐かなかった」と、17歳当時の様子を振り返っている。