“世代交代”の進むフットサル日本代表 23歳・清水和也、22歳・中田秀人が抱く思いとは?
田村友貴が代表合宿を途中離脱、室田祐希は別メニューで調整
フットサル日本代表は、20日から茨城県内でトレーニングキャンプを行っている。22日には、日本サッカー協会(JFA)からFP田村友貴が負傷のため代表を離脱することが発表されたが、同日午後の練習ではFP室田祐希も別メニューで調整をしていた。
メディアに公開された冒頭の1時間のトレーニングでは、ワイワイとこなしているウォームアップ時から勝敗にこだわる強い姿が見られ、練習メニューに入ると一気に雰囲気が引き締まり、メリハリの利いたトレーニングが行われていた。
この日は午前中、ジムでフィジカルトレーニングが実施され、その練習後にはスペイン1部リーグのコルドバに所属するFP清水和也と、フウガドールすみだのFP中田秀人がオンラインインタビューに応じた。
23歳の清水と22歳の中田は、ともに2017年に開催されたU-20アジアフットサル選手権に出場できる年齢だった。清水がU-20日本代表でキャプテンを務めていた一方、中田は代表活動には招集されなかった。当時のU-20日本代表は、本大会でイラク代表に0-1で敗れ、ベスト8で敗退して解散となっている。
今回のトレーニングキャンプには、清水のほかにも17年のU-20アジアフットサル選手権に出場したFP石田健太郎、FP伊藤圭汰、さらに追加招集でFP内田隼太も招集された。彼らとフル代表のトレーニングキャンプで再会することになった清水だが、「個人的には再会がちょっと遅かったかなと感じています」と、もっと早いうちにU-20日本代表でともに戦った仲間が、フル代表に招集されることを期待していたという。
それでも、「各選手、あの大会が終わってから所属チームで活躍して、自分のポジションを勝ち取り、Fリーグでも欠かせない選手になっています。それは結果を見れば分かるでしょう。ここで再会できたことは意味があること。自分たちは若さを前面に押し出して、食い込んでいきたい」と、意気込みを語った。
一方、年代別代表には選ばれず、昨年末の代表候補合宿で初めて日の丸をつけることになった中田は、「当時のU-20代表は僕も目標としていたので、選ばれなかったことは悔しい思い出の一つです。(石田)健太郎や(伊藤)圭汰がどう思っているかは分かりませんが、そこから僕は彼らを意識して練習してきました。ここで一緒にやれるのは嬉しいですし、一緒に頑張っていけたらと思います」と、ライバル心も口にした。
若い2人にとって、アジアフットサル選手権、フットサル・ワールドカップ(W杯)の延期は、さらに成長する時間を得られたことを意味する。それを自覚する中田も「(来年のW杯に出場する)チャンスは広がったと思います。でも、まずチームの目標はアジア選手権です。11月に開催されることになったので、もうすぐですし、この合宿は大きな意味があると思うので、集中して取り組んでいきたい」と、代表定着を目標に据えた。
スペインで経験を含めた清水も含め、若い年代の選手たちがチームに新たな風を吹かすことができれば、日本代表はもう一つ上のレベルに到達できるはずだ。
(Futsal X・河合拓 / Taku Kawai)
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