冨安健洋、名門相手のセリエA初ゴールは「ロケット砲」 海外注目「無慈悲なシュート」
ミラン戦で完敗も、左足のミドルで一矢報いる“ゴラッソ”を叩き込む
ボローニャに所属する日本代表DF冨安健洋は、現地時間18日の第34節のACミラン戦(1-5)の前半44分に左足のミドルシュートでセリエA初ゴールをマークした。チームは大敗したなかで、アタッカー顔負けの“ロケット砲”は海外メディアからも注目されている。
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敵地サンシーロで行われた一戦は、好調ミランが多彩な攻撃でボローニャを圧倒。前半10分にU-21ベルギー代表MFアレクシス・サレマーカーズが左からの折り返しに合わせて先制ゴールを奪うと、同24分には背番号10を背負うトルコ代表MFハカン・チャルハノールが追加点を挙げてリードを広げるなど試合の序盤から主導権を握った。
ボローニャは後半にさらなる失点を重ね、最終的には5失点での大敗を喫したが、その中で一矢報いる一撃を決めたのが右サイドバックとして先発出場していた冨安だった。
0-2で迎えた前半44分、オーバーラップして前線でパスを受けた日本代表DFはDFアレッシオ・ロマニョーリをかわして中央に切れ込む。そして、ペナルティーアークの中から左足を振り抜き、鋭い弾道のシュートをゴール左隅上段に叩き込んだ。
昨年7月にボローニャ加入が決まった冨安はこれが移籍後初ゴールとなった。セリエAでプレーする日本人ではMF本田圭佑以来、9人目のスコアラーとなった。また強豪ミランからゴールを奪ったという意味では、ASローマ時代のMF中田英寿氏以来2人目となっている。
冨安のセリエAでの記念すべき初ゴールがイタリア代表の名手GKジャンルイジ・ドンナルンマでもノーチャンスのスーパーゴールだったこともあって、海外メディアからも注目されている。インドネシアのスポーツメディア「Sepakbola」は「冨安のロケット砲」との見出しでゴールを報じている。
「オーバーラップした冨安はペナルティーボックスの手前でアレッシオ・ロマニョーリをかわした。それから強烈なキックを繰り出した。冨安の無慈悲なシュートに、ジャンルイジ・ドンナルンマも動けなかった」
ボローニャでは主に右サイドバックとして起用され、攻撃のビルドアップでも高い貢献を見せていた冨安。ここまでセリエA28試合に出場しており、中断前から12試合連続スタメン出場中と主軸選手の1人として活躍している。記事でもゴールだけでなく、「冨安の役割はボローニャにとってほぼ代えの利かない存在」とも記されている。
この日はミランの攻撃を防ぎ切れずに守備面での課題が露呈する結果になったとはいえ、アタッカー顔負けの“ゴラッソ”で強烈なインパクトを残した。