「5mのパスも出せない」 アーセナルOBが古巣DF陣に苦言「名将4人を据えたとしても…」

アーセナルは12日に行われたトッテナムとの「ノースロンドンダービー」で敗戦【写真:Getty Images】
アーセナルは12日に行われたトッテナムとの「ノースロンドンダービー」で敗戦【写真:Getty Images】

マーソン氏がトッテナムに1-2と敗れた古巣に厳しい指摘

 アーセナルは現地時間12日に行われた敵地トッテナム戦に1-2で敗れ、今季すでに優勝を決めた首位リバプールから勝ち点43もの大差をつけられて9位に沈んでいる。そんな古巣について、元イングランド代表FWポール・マーソン氏は、選手たちが簡単なミスを減らさない限り、どんな名将をトップに据えても成功することはないと厳しい言葉を残した。英紙「デイリー・メール」が報じている。

 2000年代前半にアーセン・ベンゲル前監督の下、プレミアリーグで圧倒的な強さを見せたアーセナルだが、03-04シーズン以降はリーグ優勝から遠ざかっている。今季途中からマンチェスター・シティでアシスタントコーチを務めていたミケル・アルテタ氏を新監督に迎え入れるなどチーム再建に乗り出してはいるものの、まだ思うような結果を出せていない。

 直近のトッテナム戦では、前半16分にフランス代表FWアレクサンドル・ラカゼットの見事なゴールで先制したももの、守備陣の判断ミスからその後に2失点し、逆転負け。この結果を受けてマーソン氏は、英衛星放送「スカイ・スポーツ」で「アーセン・ベンゲルの上にサー・アレックス・ファーガソン、その上にジョゼ・モウリーニョ、その上にペップ・グアルディオラを座らせ、4人を1人の指揮官として据えたとしても、味方のDFに5メートルのパスも出せないDFがいたら、なんの助けにもならない」と苦言を呈し、こう続けている。

「もし監督がトレーニングセッションを行い、選手が5メートルのパスを出す練習から始めていたら、誰もが『なんのためにこれをやっているのか? 5メートルのパスを出せないやつなんているのか?』と不満に思うだろう。集中力の問題だ。朝、歯を磨くように、何も考えずにやれるべきこと。今のサッカー選手はパスのパーセンテージのことばかり考えている。守備陣は88、89、90%というパス成功率を求めているのに、彼らは5メートルのパスさえつながらない」

 そしてマーソン氏は、現代は多くのスタッツを記録していて、選手は試合よりも数字を気にしすぎていると指摘。「無失点に守ることを考えるべき。それこそが守備陣にとってはハットトリックを達成するようなもの。ディフェンダーはそのような考え方をすべき」と、守備陣として最も大切な失点をしないことに集中すべきと、古巣に改善を求めていた。

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