「開幕4連敗」はクラブワースト “新生”清水、苦しい船出も…垣間見せた躍動の予感
立田も前向きに捉える 「自分たちのやりたいことはサポーターに届いた」
そして、怪我で春季キャンプにも参加できなかったDFエウシーニョが途中出場し、28分間、エウシーニョらしいプレーでチームに勢いを与えてくれた。また、出場こそなかったが、昨年11月に左前腕骨折という大怪我をしたMFヘナト・アウグストもベンチ入りした。怪我で離脱していた選手たちが戻りつつあるチームは、まだ勝ち点は掴めていないが着実に前進している。
試合後には立田に連敗していることで自信を失ったり、迷いが生じていないかを尋ねてみたが、「自分たちのやりたいことはサポーターに届いたと思うし、プラスの要素が多かった」と、この試合の内容と結果を前向きに捉えていた。
終盤に許した決勝点は、ベンチワークのミスによって献上した印象は否めない。これで4連敗となり、開幕連敗ワースト記録をストップすることはできなかったが、クラブチームを初めて指揮するクラモフスキー監督とチームの挑戦はまだ始まったばかりだ。
下舘浩久
しもだて・ひろひさ/1964年、静岡市(旧清水市)生まれ。地元一般企業に就職、総務人事部門で勤務後、ウエブサイト「Sの極み」(清水エスパルス応援メディア)創設者の大場健司氏の急逝に伴い、2010年にフリーランスに転身。サイトを引き継ぎ、クラブに密着して選手の生の声を届けている。