浦和・大槻監督、“有観客試合”の好影響指摘 「タイミングの良い拍手一つで選手は生き返る」
鹿島に1-0の勝利も、ゲーム内容には満足せず
浦和レッズは12日のJ1第4節、鹿島アントラーズ戦で1-0の勝利を収めた。双方ともに大きなチャンスの少ない試合はセットプレーからMFエヴェルトンがマークした一撃で決着したが、大槻毅監督は試合後に「内容はいろいろとあるけれども勝てたことが収穫」と振り返った。
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Jリーグが新型コロナウイルスの感染拡大により中断し、今月に入って再開してこれが3試合目だった。この週末のゲームから5000人を上限に観客動員も再開され、埼玉スタジアムには3094人が訪れた。
それだけに大槻監督は「サポーターが入った最初の試合、ホームで鹿島に勝ったということ。良いプレーが出る、もしくはもっと頑張れという拍手が沸く。今までとスタジアムの雰囲気は違うけれども、タイミングの良い拍手一つで選手は生き返るし、レッズが乗っていくところ、前に行くところが出たと思う。本当にありがたい、ありがとうございます」と、感謝の言葉を残した。
一方で、ゲーム内容には満足いくものではなかった様子だ。特に「やろうとしていることはあって、ハーフタイムに少し話したが、その場所にいなかったり、判断で隣の人と共有できない部分があったりで、それがちょっとうまくいかなかった原因かなと思う。後半で運動量が落ちてきて、それを話しているどころではなくなった。途中に入った選手で少し盛り返したが、立ち位置を取ったり、ボールを動かしたりのところはまた作っていきたい」と、事前の準備はピッチ上で徹底できなかったと話した。
現実的には、4日に再開初戦の横浜F・マリノス戦があり、8日にベガルタ仙台戦、そしてこの日の鹿島戦とそれぞれ中3日だった。中間では疲労回復がメインになる選手と、負荷をかけてコンディションを上げたい選手がチームの中に共存することになるため、ピッチ上でこうした準備を図るのは容易ではない。そうした面は、この鹿島戦で見え隠れしたところがあるのだろう。
だからこそ、試合前の時点で「今季の日程を見ると3試合で1クールという感じを受ける」と話した指揮官は、その最初の1クールを終えてこう話している。
「一番に思っているのは、この3試合に出場した選手だけでは、この後は乗り切れないということ。仙台では途中から出た選手が少し押し込む時間を作ってくれて、最後に点を取った。今日はスタメンで初めて出たエヴェルトンが点を取った。そういう形で、今日の18人だけでなくて、それ以外の選手が一緒になって、次の3試合を迎える。それを続けていかないといけないと強く感じた。それがこの3試合の収穫だと思う」
中断前の2月に消化できたリーグ戦は1試合のみ。実質的には夏場のスタートで過密日程の半年間で消化するリーグ戦だからこそ、総力戦になることは予想されていた。大槻監督の言葉からはそれを実感したことが表れている。リーグ戦の中盤から後半には、連戦の中に長距離移動を伴う遠征も組み込まれてくる。指揮官による選手起用のマネージメントは、今季の最終順位を大きく左右することになりそうだ。
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(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)