初陣で振り払った「浦和の9番」の重圧 抜け目ない一撃でACL白星スタートを呼び込む
シドニーFC相手に見せた武藤らしさ全開の”ワンタッチゴール”
背中の数字に恥じない勝利につながるゴールで最高のスタートを切った。24日のAFCチャンピオンズリーグ初戦で、浦和レッズはシドニーFCに2-0の勝利を収めた。スタメン出場のMF武藤雄樹は、前半8分に先制ゴールをマーク。今季から「9番」をつける男が非凡な得点感覚を見せつけた。
右サイドでMF梅崎司がボールを持つと、早いタイミングでのクロスを選択した。武藤は「練習からあのタイミングでクロスを上げてほしいと伝えていた」と話し、チーム内で攻撃の共通意識があったという。そのボールは相手DFに当たってコースが変わったが、それが最終ラインとGKの間に転がった。その一瞬で、武藤は相手の連係ミスを見逃さなかった。
「GKとどちらが処理しようか躊躇しているのは感じました。DFは後ろに流そうとしていると思いましたし、そのとおりのプレーをしたので、先に触れるなと思いました。シュートは、あの状況ならファーサイドだと感じたので、冷静に決められて良かったです」
ベガルタ仙台から移籍加入の昨季にリーグ戦で13ゴールを挙げ、チーム内得点王と大ブレイクした。日本代表にも選出され、8月の東アジアカップではデビュー戦でゴールも決めている。その一方で、リーグ優勝を懸けたチャンピオンシップ準決勝のガンバ大阪戦では、後半終了間際の決定機でシュートを相手GKに当ててしまった。天皇杯の決勝でも、決定機でシュートが浮いてしまった。そうした勝負どころでゴールを決めることを課題に今季に臨んでいた。
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