J優勝経験DF増川、17年間のキャリアで最高の相棒は? 「執念みたいなものが…」
“闘将”の姿に刺激…「本当に人間的に魅力があるやつ」
ヘディングでクリアすると相手に思わせて、瞬時の判断で胸トラップ。猛然とドリブルをスタートさせる機転の鋭さも持ち味だった闘莉王。咄嗟の判断力だけでなく、ワンプレーを切り取っても驚きを隠せなかったようだ。守り切ることはもちろん大事だが、“DFW”と呼ばれるほどの攻撃力や、積極的で正確なビルドアップでチャンスも作り出していた闘莉王。また、増川は闘将としてチームを鼓舞する姿にも大きな刺激を受けたようだ。
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「闘莉王を前に行かせて自分は引いている感じだった。うまくFWにプレッシャーを与えていたのかな。それであいつは胸で受けちゃう。DFからしたら競り合いで負けるのはよくない。僕は安パイではじいてしまう考えだった。そういった意味でも、あいつはそれができるのが凄いなとずっと思っていた。しかも、闘争心むき出し。僕は違う。(闘莉王には)執念みたいなものがあった。日本人はあまり持っていないと思う。引っ張っていってくれる人間性は自分にないもので、見習わなきゃな、と。本当に人間的に魅力があるやつ」
名古屋がJ1初優勝を成し遂げた2010年、勝ち点72を積み上げ、得点は54(リーグ5位)、失点はリーグ3番目の少なさで37だった。32試合に出場した増川と闘莉王の“鉄壁”名コンビはJ1を代表する存在感を放った。そしてベストイレブンの選出。それも、高め合い続ける相棒がいたからこそだった。
「あんなに1年目から上手くはまるんだなと思った。あいつが結構気を遣ってくれたのだとは思いますけどね。(ベストイレブンも)ありがたい」
プロとして最前線で走り続けてきたから出会えた最高のパートナー。サッカーを通して刺激を受けてきた存在は、増川の人生においても多大な影響を与えたようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)