恩師の前での活躍を誓う浦和の新エース 「9番に値するプレーを見せたい」

敵将アーノルドの元で飛躍した武藤 ACL初戦でのゴールを狙う

 今季からエースナンバーを背負う男が、師弟対決に意気込んでいる。24日にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)初戦のシドニーFC戦に挑む浦和レッズは、前日練習で紅白戦を実施。主力組に入ったFW武藤雄樹にとって、シドニーFCのグラハム・アーノルド監督はベガルタ仙台時代に指導を受けた恩師にあたる。

 2014年に仙台の監督に就任したアーノルド監督にとっては、埼玉スタジアムは厳しい思い出が残る場所だ。同年のJ1第6節で浦和に0-4と大敗すると、公式戦8戦未勝利の責任を取る形でクラブと契約を解除した。公式記者会見でも「仙台での最後のゲームがここでした。自分としてはいいモチベーションになります」とリベンジに燃えている。

 そして当時、仙台でプレーしていたのが武藤だった。アーノルド監督も「武藤はポテンシャルの高い選手でした。仙台にいる時に、私がそれを見抜いたのかなという気持ちもあります。活躍を期待していますよ」と、かつての教え子に温かい言葉をかけている。

 武藤はアーノルド監督が指揮した8試合で5試合に先発出場した。武藤自身も「覚えていてくれて嬉しいですね。監督が就任して使ってもらって、自信がついたのを覚えています。良いプレーを見せたいですね」と、そのプレーで恩返しの気持ちを表現したいと語っている。

 武藤にとっては、今季から背負う「9番」でのデビュー戦にもなる。「周りも9番という期待を込めて見てくれていると思うし、最初のゲームなので、9番に値するプレーを見せたい」と意気込んだ。エースの象徴である背番号に、最も似合うのはゴールという結果だ。07年以来のアジア王者を目指す浦和を勝利に導くゴールを恩師の前で決め、エースとしての船出を最高の形で飾りたい。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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