ついにベンゼマ被告復活か!? 仏代表監督が恐喝事件で代表追放中のエース復帰を示唆
今季リーガ19試合19得点の充実ぶり
今季リーガで19試合19得点とゴール率100パーセントのベンゼマ招集に前向きな指揮官だが、条件付きでのことだ。
「もちろん、私は可能な限り最強のメンバーで臨みたい。自分にとってのベストな選手を呼びたい。しかし、これはスポーツの問題ではない。事件の審議は進んでいる。進展を見守るしかないが、(控訴が)ファーストステップだ」
デシャン監督にとってベンゼマを代表に呼んで優勝を果たしたいというのは近年のフランス代表の経緯に深く関係がある。現役時代デシャンが代表の主将を務めていた98年W杯と2年後の欧州選手権は優勝を果たしており、フランス代表の黄金期だった。だが、2006年のドイツワールドカップ決勝で、イタリア代表のDFマルコ・マテラッツィ氏に対し、現在レアル・マドリードを率いるジネディーヌ・ジダン監督の頭突きで幕を閉じた2006年のワールドカップ決勝での敗退後、フランスは国際舞台で成果を残す事が出来ていない。レイモン・ドメネク政権下の2010年のワールドカップではFWニコラ・アネルカの暴言などに伴う内部崩壊、ローラン・ブラン政権時の2012年の欧州選手権でも問題児MFサミル・ナスリの代表追放など内ゲバの連続で、明るい材料が見当たらない。
地元開催で行われた1998年のワールドカップ優勝時にはパリのシャンゼリゼ通りが人で埋め尽くされる程の大騒ぎだった。ホスト国を栄光に導く重責を課されたデシャン監督だが、ピッチ上同様のリーダーシップで、ベンゼマ問題を解決し、フランスに再び歓喜の渦を巻き起こす事が出来るだろうか。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
page1 page2