伊独”絶対王者”の激突は壮絶ドロー 絶体絶命のユベントスが0-2から追いつく
終盤に覚醒したユーベの”鋼のメンタル”
絶体絶命のユベントスだが、ここからイタリア王者のプライドが覚醒する。同18分、右サイドからMFフアン・クアドラードが入れたボールは味方に合わなかったが、バイエルンDFヨシュア・キミッヒがこのボールをコントロールミスして相手FWマリオ・マンジュキッチの前にこぼしてしまう痛恨のミス。マンジュキッチはフリーのFWパウロ・ディバラにつなぎ、冷静に決めて1-2とした。リーグ戦でチーム得点王のディバラは、意外にもこれがCLでの初ゴールになった。
エースのゴールにスタジアムのボルテージは最高潮になり、ユベントスが反転攻勢に出る展開になった。そして同31分、敵陣でボールを奪ったMFポール・ポグバからFWマンジュキッチ、途中出場のFWアルバロ・モラタとつなぐと、モラタが左サイドから中央に返したボールに走り込んだのは、途中出場のMFステファノ・ストゥラーロ。各国の代表選手がズラリと並ぶなかで、代表歴のない伏兵の一撃によりユベントスが2-2とスコアをタイに戻した。
その後は両チームとも勝ち点3を目指しつつも、疲労感も見せる展開になり試合は2-2のドローで終了した。
ホームのユベントスは、前半終了時点でMFクラウディオ・マルキージオが負傷交代。さらにコンディション不良によりMFサミ・ケディラもMFストゥラーロと交代になる苦しい台所事情だったが、鋼のメンタルで試合を立て直し、CLでのホーム無敗を13試合に伸ばした。
一方のバイエルンも、2-0とするまではユベントスを相手に圧倒的なゲーム支配を見せる素晴らしい内容だったが、1失点目につながるミスは痛恨だった。とはいえ、2つのアウェーゴールと引き分けを手に、ホームでの第2戦に臨む有利な状況を作ることに成功した。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images