プレミア、ゴール取り消しで物議 VAR介入でハンド判定…モウリーニョは不満露わ
トッテナムのゴールが取り消しに 「競技規則は正しく適用されている」との声も
プレミアリーグ第32節のシェフィールド・ユナイテッド対トッテナム戦でハンドによるゴール取り消しの際どい判定があり、解説者のハリー・レドナップ氏が「最悪の決定の一つ」とVARが介入した判定を批判した。トッテナムを率いるジョゼ・モウリーニョ監督も「私の考えは言えない。言ったらベンチ入り禁止処分になる」と明らかに不満を示している。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じている。
該当シーンはシェフィールド・Uが1-0とリードを奪った直後の前半33分に起きた。ロングボールをFWハリー・ケインが頭でつなぎ、ボールを拾ったFWルーカス・モウラがDFの執拗なマークをかいくぐるようにドリブルで仕掛けた。モウラは倒されて突破は阻まれるも、DFのクリアしたボールはモウラに当たって跳ね返り、こぼれ球を拾ったケインが左足のシュートでゴールネットを揺らした。
ゴールかと思われたこの場面だが、VARの助言もあり結果的にノーゴールとなった。シェフィールド・UのDFがクリアした際にボールはモウラの右腕に当たっており、ハンドの反則と判定された。
攻撃側の選手の手や腕にボールが当たった場合、それが意図的かどうかに関わらず、そのまま得点になったあるいは得点の機会をつくったケースも反則の対象となる。ルールブック上はモウラへの判定も妥当なものと言えるだろう。
しかし、この際どい判定を不服とする声も挙がっている。英衛星放送「スカイ・スポーツ」で解説を務めるハリー・レドナップ氏は「私が見てきた中で最悪の決定の一つ」「恐るべき判定。完全なる間違い」と審判の決定を酷評。「私もルールについては理解しているが、常識を示す必要がある。(モウラが)ファールを受けたとき、腕を地面に付く必要があった。あれはアクシデントで、彼に(ハンドの)意図はなかった」と主張している。
一方で同じく解説のアンディ・ヒンチクリフ氏は判定が非常に厳しいものであることは認めたうえで「競技規則は正しく適用されている」と主審の判定を支持。「この規則が好ましくないというなら規則を変えるしかない。審判は正しい判定をした。我々は彼らを攻撃することはできない」と付け加えた。