名将クロップ、今夏は大型補強に動かず 「今すぐに変化しなければならないチームでは…」
新型コロナウイルスの影響に加え、現在の陣容への自信を示す
30年ぶりにリーグ王者となったリバプールのユルゲン・クロップ監督が今夏の移籍市場で大型補強に動く必要はないとあらためて強調した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響があることも認めたうえで「今すぐに変化しなければならないチームではない」と完成されチームに大きな信頼を寄せている。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じた。
クロップ体制でリバプールはこれまでトップ選手を積極補強してきた。17年夏の移籍市場にエジプト代表FWモハメド・サラーやスコットランド代表DFアンドリュー・ロバートソン、18年冬の移籍市場でオランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイク、同年夏にはブラジル代表GKアリソンとMFファビーニョ、ギニア代表MFナビ・ケイタなどがチームに加わった。
そうした補強策も実り、18-19シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグを制覇。今季は1990年以来30年ぶりとなるリーグ優勝も実現させた。
今季は新型コロナウイルスの感染拡大による中断もあり、クラブは財政的に大きな打撃を受けた。クロップ監督はすでにチームの完成度の高さとコロナの影響から今夏の移籍市場で大型補強に動くことはないとの方針を明らかにしている。
「もちろん新型コロナウイルスの影響はあらゆるところに現れている。それは全く普通のことだ。世界中で最も忙しい夏になるとは思えない。今年の後半にもまだ移籍市場が開いていれば、より多くのことを知ることになるだろうが、我々のチームは見ての通り。『OK、このポジションとこのポジションに選手が必要だ』と言って、今すぐに変化しなければならないチームではない」
クロップ監督は現在のチームに「ファーストイレブンはない」と話しており、固定されたレギュラー11人という枠組みはないと主張。「16人か17人がいれば全員が同じレベルでプレーできる。もちろん100%使い切らなければならないけどね」とベンチ入りメンバーも含めて盤石な陣容が揃っていると自信を示した。
「あれもしたいこれもしたいで次から次にお金をつぎ込むことはできない。我々はそれを決して望んでいない」