【THIS IS MY CLUB】阿部勇樹が語る浦和サポーターへの感謝と“責任” 画面越しに「表現していきたい」
【阿部勇樹インタビュー|第1回】“リモートマッチ”でのリーグ再開 「見ている人がワクワクするようなプレーを…」
2月の開幕戦を戦った後、約4カ月にわたって中断していたJ1リーグがいよいよ再開の時を迎える。新型コロナウイルスの影響により、無観客の“リモートマッチ”での開催となるが、サッカーのある日常が戻ってくることに心躍らせる人は多いはずだ。
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再開を前に、Football ZONE webも参加している「DAZN Jリーグ推進委員会」では、J1からJ3までの全56クラブを対象に「THIS IS MY CLUB – FOR RESTART WITH LOVE -」と題したインタビュー企画を実施。浦和レッズからは在籍通算13年目、チーム最年長選手となった元日本代表MF阿部勇樹に登場してもらい、愛するクラブやリーグ再開への思いを語ってもらった。第1回のテーマは「リモートマッチ」について、浦和のファン・サポーターへメッセージを送っている。
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日本だけでなく世界中で大きな影響を与えた新型コロナウイルスの感染拡大により、Jリーグも2月下旬から開催が延期されてきたが、6月27日からJ2とJ3、7月4日からJ1が再開されることが決まった。当初は無観客での“リモートマッチ”として開催され、その後は徐々に観戦可能人数が増えていくものの、すべてのファン・サポーターが自由にスタジアムを訪れることができるまでには、まだ少しの時間を要するだろう。
Jリーグの中で「観客動員数」の面で圧倒的な存在感を放つ浦和レッズもまた、例外ではない。チームで最年長となり、数多くの喜びも苦しみも経験してきたMF阿部勇樹は、その思いを背負いながら戦う覚悟を語った。
「こういった経験はサッカー選手をずっとやってきたけど、本当に難しい状況だと思います。公式戦が中断になったのは当然の判断だと思っているし、再開した時、いろいろな方に僕らはサッカーだけど、スポーツ界がパワーや元気を与える準備が必要だと思っていました。ニュースを見ていれば、どれだけ日本が大変で、医療従事者の方に負担がかかっているのか分かります。まずは自分たちが(新型コロナウイルスに)かからないことが一番だし、その仕事を増やさないことが大事だと思っていました。
いろいろな方がスタジアムで応援したい、一緒に闘いたいと思ってくれていると思うんです。でも今は、それは難しい。最初の2試合は無観客になることも決まっています。僕らにできることは、見ている人がワクワクするようなプレーをすること。浦和のユニフォームを着て戦う責任を、この状況でも表現しないといけない。それをプレーで、今回は画面から伝わるはずだと思っているので、やっていきたいですね」
阿部は2007年に浦和へ加入すると、10年夏にイングランドのレスターへ移籍したが、12年の開幕前に浦和へ戻ってきた。埼玉スタジアムの大観衆について、「このクラブはサポーターも本気で、試合に勝つために全力なんだなと。それが見て取れました」と最初の印象を受けたという阿部は、浦和のサポーターは“共闘”する存在だと話す。
「これが浦和の選手にパワーを与えているんだなと。良い時も悪い時もあると思うけど、そのパワーが前の年(06年)にリーグ優勝した理由だと思いましたね。どんな状況でも大勢の方が来て、一緒に闘ってくれている。応援というより、一緒に闘ってくれていると」