「私はパワー系のスタイル」 INAC仲田歩夢、“原点回帰”に見据える9年目の進化
「下手くそなりに気持ちを前面に出すプレーは意識しています」
2012年に常盤木学園高から加入した仲田も、今年でINAC神戸9年目を迎えた。これはMF髙瀬愛実とMF中島依美の12年目に次ぎ、FW京川舞と並んでチーム3位タイ。中堅からベテランの域に入りつつあるなかで、理想像は“プレーで仲間を鼓舞できる選手”だと語る。
「年齢的にはチームのなかでも上のほうになってきました。全体を見て自分が動いたり、声をかけたりは積極的にやっていきたいです。私はテクニックとか運動量ではなく、どちらかと言えばパワー系のスタイル。目立つようなタイプではないと思っていますが、スタメンなら自分のできることはすべて出し尽くす、途中出場であればチームに刺激を与えられる選手になりたい。他の選手が自分も頑張るぞという思いになってくれたらいいので、下手くそなりに気持ちを前面に出すプレーは意識しています」
新型コロナウイルスの感染拡大で延期が続いていたリーグ開幕は7月18日に決定。最初の2節は「リモートマッチ」(無観客試合)、3節以降は状況を鑑みて観客を入れてのリーグ戦開催予定となっている。応援してくれるファン・サポーターのためにも、仲田はリーグタイトル獲得に強い思いを滲ませる。
「今年こそはリーグ優勝したいです。日頃から応援してくださるファン・サポーターの皆さんも私たち同様にパワーを溜め込んでくれていると思うので、お互いにそれをぶつけ合える場所がスタジアムだったらとてもいい雰囲気で試合ができると思います。今は交流する機会がないですけど、勝利をお届けして一緒に喜べるのを楽しみにしています。引き続き応援よろしくお願いします!」
例年以上にリーダーシップ発揮に意欲を燃やす仲田が、勝負の2020年にさらなる進化を遂げられるか、INAC神戸王座奪還の重要なファクターの一つになりそうだ。
※取材はビデオ会議アプリ「Zoom」を使用して実施。
(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)