マンUはいまだ“モイーズ・スタイル”から脱却できていない? マタが勝てない要因を分析

 

ロングボール偏重のサッカーが復活

 

「ファイナルサードでプレーするならチャンスは作れる。でも、前半はロングボールが多すぎた。それが自分たちが機能しなかった理由だと思う」

 マタはそう鋭く指摘。タイラー・ブラケットやジョニー・エバンスら守備陣のロングボールは前線の味方を捉えることが少なかった。

 攻守にわたり連動性を重視するファン・ハール監督が開幕前から一貫して追求してきたスタイルは、バーンリー戦の前半で影を潜めた。逆にクラブがオランダ人監督の招聘によって葬り去ろうとした“モイーズ・スタイル”のロングボール偏重のサッカーが復活していた。

「選手の顔ぶれを見れば、いいサッカーをできるメンバーだ。大事なことは練習し続けて、自分たちを信じて、我慢強く最終ラインからビルドアップすることだ」

 マタはそう熱弁を振るうが、1度染み付いたモイーズ・スタイルからの脱却は容易ではないようだ。ファン・ハール監督はMF香川真司ら自らカップ戦要員と定めた戦力を次々と放出し、大量の移籍金を投下して補強を続けているが、まずは戦術の徹底にこそ注力すべきなのかもしれない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

 

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