目指せ“和製ロナウジーニョ” 清水MF中村慶太、技術の根底を支える“サッカー小僧魂”

流通経済大時代にはフランスへの短期留学も経験した【(C)JUFA/REIKO IIJIMA】
流通経済大時代にはフランスへの短期留学も経験した【(C)JUFA/REIKO IIJIMA】

リフティング動画は山形MF山岸に背中を押されて挑戦「あんなに反響があるとは…」

 流通経済大柏高から流通経済大へ進学した中村は、2年次の2013年夏にフランスへ短期留学を経験している。パリ西部パルク・デ・プランスよりさらに西の郊外で、サッカー以外の競技もある街の総合スポーツクラブ「ACBB(Athletic Club de Boulogne-Billancourt)」で、国内カップ戦のクープ・ドゥ・フランスにも出場。海外でもテクニックは十分通用する――。フランスで得た自信は、今でも自分のプレーを支える大きな要素になっていると語る。

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「当時フランス5部でも相手は体が強くて、コンタクトも激しかったし、とにかく貪欲でしたね。テクニックでは5部でずば抜けたほうだったので、お腹とかみぞおちにキックが飛んできたり、ファウル覚悟でも止めに来て勝利にこだわる姿勢を学びました。日本で言う天皇杯で3部のチームと対戦した時、劣勢の状況で後半に途中出場して同点ゴールをアシストできたんです。PKに勝てば次はフランス1部のチームだったんですけど、負けてしまって。でも、大学2年生で海外の3部相手に十分通じて自信になったし、本当に濃い10カ月でした」

 2016年にJ2のV・ファーレン長崎に加入し、主力として翌年のJ1昇格に貢献。自身初のJ1でリーグ戦27試合7得点の成績を残し、2019年に清水へ新天地を求めた中村。もともとテクニックに定評はあったが、今回リフティング動画を投稿するにあたっては旧知の選手に背中を押されたと明かす。

「(モンテディオ)山形でプレーしている同じ流経大出身の山岸祐也選手に『お前もやってみろよ』と言われたのがきっかけです。何か面白いリフティングないかなと思って、犬の散歩がてら公園で奥さんに撮ってもらって、思いついた技があれでした。技術が伸びると言われる中学、高校の時にいろんなタッチを練習したし、できなそうなことにとにかくチャレンジしました。他の人ができるなら、自分もできるだろうというマインドです(笑)。練習量とこだわった量が体に染みついて、それがどんどん(技として)湧いて出てくるのかなと思います。正直あんなに反響があるとは思いませんでしたが、ステイホームが続くなかで、たくさんの人に動画を見て楽しんでもらえたので良かったです」

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