パルマ関係者、レンタル加入クルセフスキの契約満了日接近で混乱 「明確なルールが…」

デヤン・クルセフスキのレンタル期間がコロナ禍により曖昧になっているそうだ【写真:Getty Images】
デヤン・クルセフスキのレンタル期間がコロナ禍により曖昧になっているそうだ【写真:Getty Images】

ユーベのリリースでは6月30日と明示も、新型コロナの影響でリーグ戦は長期中断

 セリエAのユベントスとアタランタ、パルマの3クラブは、来季からスウェーデン代表MFデヤン・クルセフスキの完全移籍で合意している。しかし、その期日を巡ってパルマの強化責任者ダニエレ・ファッジャーノ氏はイタリアのラジオ局「ラジオ・マルテ」で、「明確なルールを定めてくれ」と悲痛な言葉を残した。

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 スウェーデンから2016年にイタリアへやってきたクルセフスキはアタランタのユースに加入し、2017-18シーズン終盤にトップデビューを果たした。そして、今季アタランタからパルマへ1年間の期限付き移籍となったが、冬の移籍市場でユベントスとアタランタが完全移籍交渉に合意。その時点で保有権をユベントスが獲得した一方で、今季に関しては無償レンタルでパルマでのプレーを続けるとされていた。

 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により3月中旬にリーグ戦が中断し、6月20日に再開が見込まれるものの、最終節は8月にまでずれ込む。その際に問題になっているのが、クルゼフスキの契約はシーズンではなく日付で明確化されているという部分だ。

 ユベントスが今年1月に発表したリリースは、「ユベントスは5年間で3500万ユーロ(約42億円)を支払い、デヤン・クルセフスキを完全移籍で獲得することでアタランタと合意した。契約期間中に条件を満たした場合、移籍金は最大900万ユーロ(約10億8000万円)増加する。ユベントスと選手は2024年6月30日までの契約を結んだ。また、ユベントスは選手を2020年6月30日まで、無料で期限付き移籍させることでパルマと合意した」というものだ。

 これを受け、パルマの強化責任者ファッジャーノ氏はルール策定を求めた

「時間は刻々と過ぎていく。これがイタリア・サッカー連盟によるものか、国際サッカー連盟(FIFA)によるものになるのかは分からない。だが、チームを見渡せば心配の種は存在する。明確なルールが定められるのが望ましい。私たちは外から思われているより混乱している。各クラブは大なり小なり期限付き移籍に関わっている。私たちは少ないほうかもしれないが、クルセフスキの存在はとても大きい」

 契約書をそのまま読み込めば、7月1日からクルゼフスキはユベントスでプレーすることになる。この新型コロナウイルスの問題が起こる前は、日付で設定された契約書はそのままシーズンの切れ目を意味したが、今回は実例として問題が起こることが浮上している。この場合において、単純に2クラブ間での期限付き移籍となっているのではなく、3クラブが関わっていることもまた状況を複雑にしているのだろう。

 多くの選手たちが6月30日に期限付き移籍や契約満了の期限を迎える。「柔軟性のある対応」こそ約束されているものの、裏を返せば個別にすべての事象を判断し交渉するのは非常にコストも大きい。現場の感覚は、統一ルールが示されることを求める部分があると言えるのかもしれない。

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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