「記憶から抹消できない」 R・カルロス、“摩訶不思議”な35mFK弾に再脚光「FKで歴史に」
R・カルロス、W杯プレ大会で決めた衝撃的な軌道を描いたFK弾に海外再注目
レアル・マドリードやインテルなどで活躍し、「悪魔の左足」の異名をとった元ブラジル代表DFロベルト・カルロスは現役時代、観る者の度肝を抜くFKをたびたび決めてきた。なかでも大きなインパクトを残したのが、1997年6月に行われた国際親善大会のフランス戦で生まれた“驚愕FK弾”だろう。この伝説の一撃から23年が経つなか、海外メディアは「記憶から抹消できない」「FKで歴史に名を残した」と伝えるなど、再び注目している。
R・カルロスの伝説級FK弾が生まれたのは1997年6月3日。翌年に開催されたフランス・ワールドカップ(W杯)のプレ大会におけるフランス対ブラジル戦だ。当時24歳のR・カルロスは、ブラジル代表の一員としてこの試合に出場。ブラジルは前半、敵陣中央付近でFKを獲得すると、キッカーのR・カルロスはゴールまで35メートルほどの距離にセットされたボールから十分な助走を取り、そこから加速して左足を一閃する。スライス回転のシュートは一旦、ゴール枠から外れた軌道を描いたものの、そこから急激に変化し右ポストを叩いてゴールに吸い込まれた。
ペナルティーエリア前にはフランスの4枚の壁が作られていたが、それを無力化するような衝撃的な軌道を描いた一撃に、ゴールを守った元フランス代表GKファビアン・バルテズは一歩も動けず、なす術がない様子だったのも印象的なシーンの一つだろう。
23年前に生まれたR・カルロスのFK弾に対し、海外メディアが再注目。アルゼンチン紙「Ole」は、「23年前にフランスで生まれたロベルト・カルロスの素晴らしいゴール」と見出しを打ち、「ロベルト・カルロスを主人公にしたフランスとブラジルの一戦での出来事は、記憶から抹消できない」「ブラジル人ディフェンダーはFKの大きさで歴史に名を残した」などと伝え、メキシコメディア「Milenio」では、「ボールを蹴った時の効果が世界を驚かせたことから、物理学の専門家がこのエントリーを分析して説明し、専門誌に掲載された」と、物理の専門家を唸らせた事実を伝えている。
ピッチ上では今なお、FKによる見事なゴールが生まれているが、今後R・カルロスが決めたこのFKに匹敵するゴールは果たして生まれるだろうか。