アストン・ビラ戦で生まれた、歴史に残るボレーシュート

　ファン・ペルシーがとりわけ輝きを放ったのが、ユナイテッドの12-13シーズン優勝を決めたアストン・ビラ戦（3-0）だろう。日本代表MF香川真司（現サラゴサ）も先発出場していたこの試合で、元オランダ代表ストライカーはハットトリックを達成し、勝利に貢献。ユナイテッドはこの勝利で通算20度目のリーグ制覇を決めた。

　なかでも前半13分に決めた2点目のボレーシュートは、歴史に残るハイライトシーンと言っても過言ではないだろう。ハーフウェーライン付近から元イングランド代表FWウェイン・ルーニー（現ダービー・カウンティ）が前線へロングフィードを送ると、前線に走り込んだファン・ペルシーは右斜め後方からの浮き球パスを左足ダイレクトで合わせ、ゴールネットに突き刺した。

　エバンスは「あそこでシュートを打てる選手は、ほとんどいないだろう。今でも信じられない。多くの人は『なんとかコントロールしてくれ』と思っただろうね。あの走り、DFのマークの外し方、そしてフィニッシュ。すべてがワールドクラスだった」とコメントしている。

　12-13シーズンは長年ユナイテッドを率いた名将アレックス・ファーガソン氏のラストイヤーで、ユナイテッドが最後のリーグ優勝を果たしたシーズンでもある。この年にMVP級の活躍を見せたファン・ペルシーの輝きは、当時の同僚選手にとっては今なお忘れられない思い出として残っているようだ。

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