久保建英の「名前は聞いたことがない」 イタリア人記者が占うミラン移籍の“実現性”
ガゼッタ紙のパゾッティ記者、エリオット・マネジメントの意向に久保は合うと分析
マジョルカの日本代表MF久保建英は、シーズン終了後にレンタル期間満了となるため、その去就が注目されている。リーガ・エスパニョーラのレアル・ソシエダとベティス、フランス王者パリ・サンジェルマン、そして新たにイタリアの名門ACミランが来季レンタル先として浮上した。18歳のアタッカーを巡る移籍報道が日々過熱の一途を辿るなかで、イタリア紙「ガゼッタ ・デロ・スポルト」のマルコ・パゾッティ記者を直撃した。
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イタリア大手スポーツ紙に務めるパゾッティ記者だが、久保の名前は今回初めて耳にしたという。しかし、経営権を持つ米ファンド「エリオット・マネジメント」の意向としては、久保に限らず将来性豊かな若手を獲得しても不思議はないとの見解を述べる。
「クボの名前は聞いたことがない。ただ、エリオット・マネジメントは夏の移籍市場はビッグネームを獲得するのではなく、とても若い選手を獲得する構想を持っている。活躍・注目させて光を当て、未来に高い金額で放出するという哲学だ。18歳でゴールを決めているクボは、その一人になるかもしれない。アタッカーという点でも有利だね」
パゾッティ記者は選手の価値を高めるという観点から、ミランは獲得するなら「レンタル移籍はない」「初めはレンタルでも完全移籍のオプション付き」と予想。新戦力としては「4-3-3、4-3-2-1のいろいろなポジションをこなせるなら有利」だという。
ミランと言えば、MF本田圭佑(現ボタフォゴ)が3年半在籍したクラブとしてまだ記憶に新しい。本田はリーグ戦81試合9得点と、「10番」にふさわしい活躍をできたとは言いきれない結果に終わり、現地では獲得は“失敗だった”と捉える向きも少なくない。そのなかでも、パゾッティ記者はミランの日本人選手獲得を“リスク”だとは考えていないようだ。
倉石千種
くらいし・ちぐさ/1990年よりイタリア在住。1998年に中田英寿がペルージャに移籍した時からセリエAやイタリア代表、W杯、CLをはじめ、中村俊輔、本田圭佑、長友佑都、吉田麻也、冨安健洋など日本人選手も取材。バッジョ、デル・ピエロ、トッティ、インザーギ、カカ、シェフチェンコなどビッグプレーヤーのインタビューも数多く手掛ける。サッカーのほか、水泳、スケート、テニスなど幅広く取材し、俳優ジョルジョ・アルベルタッツィ、女優イザベル・ユペール、監督ジュゼッペ・トルナトーレのインタビューも行った。