スローインを投げないまま… 英2部DFの“切なすぎる退場劇”
過去には浦和のレジェンドも…
しかしアディショナルタイム5分を過ぎたところで、ロザラムにとって想定外の裁定が下った。相手陣内右サイドの深い位置でスローインを得たロザラムは、DFマトックがスロワーとしてピッチ内にボールを入れようとする。その際にボールを受けようとする選手が密着マークにあい、マトックは出しどころがなくなってしまう。
これをリチャード・クラーク主審は遅延行為と取り、マトックに対してイエローカードを提示した。そしてこれは背番号3のスロワーにとってはこの日2枚目の警告、すなわち退場処分を意味していた。
遅延行為の警告自体はままあることだが、スロワーが警告2枚目で退場を受けるのは非常に珍しい。2007年のアジア・チャンピオンズリーグで、浦和レッズの山田暢久氏がグループステージの上海申花戦で同じ“悲哀”を味わったのを覚えているファンも多いかもしれない。
マトックはボールを投げることなく、呆然とした表情でピッチサイドから去っていったが、チームは2人の数的不利を耐えきってスコアレスドローに持ち込んだ。まさかの退場劇があったとはいえ、ロザラムが得た勝ち点1は、残留に向けて大きな意味を持つかもしれない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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