伝説のボレーなどCLは相性のいい大会

　そしてフランス人指揮官は、決勝ゴールをマークしたハメスに対してもこう話している。

「ハメスが結果を残したことにとても満足している。彼は最近ゴールに恵まれていなかった。とはいえ、徐々にリズムをつかんでいたし、チームにとって重要な選手であることは間違いない」

　記者会見でふたりを称賛したのは、リーグ戦3連勝に気を良くしただけではないだろう。レアルは17日に、中3日でUEFAチャンピオンズリーグ（CL）1回戦・ローマ戦に臨む。セリエAで現在3位につける難敵と、敵地・オリンピコで相まみえる。最低でもアウェーゴールを奪いたいジダン監督が、攻撃の中核に気分良くプレーしてもらいたいと配慮している様子が、言葉の端々から透けて見える。

「私にはチャンピオンズリーグで多くの良い思い出がある。選手としても、アシスタントコーチとしてもタイトルを経験しているからね」

　CLに向けての意気込みを問われると、ジダンはこう答えた。2001-02シーズンのCL決勝で決めたスーパーボレーは今でも語り草だが、引退後の13-14シーズンはカルロ・アンチェロッティ監督の下、アシスタントコーチとして優勝を経験するなど、ゲンのいい大会と言える。

　レアルらしく相手を蹴散らす攻撃を引き出す、ジダン流の“褒めて伸ばす”マネジメントは、欧州トップレベルでの戦いでも吉と出るだろうか――。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images