「あと10年早ければ」 宮本恒靖氏も憧れるガンバ大阪の新スタジアムに見る未来

宮本氏の最も思い出深いスタジアム

――宮本さんがコーチを務めるアカデミーの子どもたちのモチベーションも上がっていますか?

宮本「かなり(笑)。今年から試合で使われるようになるので、そこで試合を見ると、より一層上がると思います。子どもには言ってますよ。『あそこに何があるの?』と。あと5年ぐらいは、そのセリフが使えるでしょうね(笑)」

――宮本さんはJリーグで監督をするために必要なS級ライセンスを取得されましたが、”宮本監督”がガンバの新スタジアムで指揮を執る姿を見たいと思っているファン・サポーターは多いはずです。

宮本「まだ、具体的にはイメージできないですね。一つの目標ではありますけど、自分としては経験が足りないと思っているので、やっていくべきことは多いと思います。昨年までジュニアユースのコーチを担当して、今年はユースの監督になりましたけど、それぞれのカテゴリーでやるべきことは変わってくる。トップではまた違ったプレッシャーもあると思いますから」

――宮本さんにとって思い出深いスタジアムを一つ挙げるとしたら?

宮本「やっぱり、万博記念競技場ですね。あそこに立つことを本当に夢に見ていた時代もありましたし、優勝したシーズンの熱狂は本当に忘れられません。陸上競技場とか、サッカー専用スタジアムとかは関係なく、万博への思い入れは強いものがあります。僕が指導している選手たちには、ガンバの新スタジアムを夢見ながら頑張ってもらって、そこで大きな夢を叶えてもらいたい。そう思っています」

[PROFILE]

宮本恒靖(みやもと・つねやす)

1977年2月7日生まれ、大阪府出身。ガンバ大阪ユースから95年にトップデビュー。2000年に日本代表初選出を果たすと、02年の日韓、06年のドイツとW杯2大会出場。07年よりオーストリアのザルツブルクへ移籍。09年よりヴィッセル神戸でプレーし、11年12月に現役引退。12年9月よりFIFAマスターに挑戦し、13年7月末に修了。14年のブラジルW杯ではFIFAテクニカル・スタディ・グループの一員として活動。15年に古巣G大阪のジュニアユースのコーチ、16年にユースの監督に就任。JFA公認S級コーチライセンス取得。

〈サッカーマガジンZONE 2015年12月号より一部加筆修正をして転載〉

【了】

北健一郎●文 text by Kenichiro Kita

鷹羽康博●写真 photo by Yasuhiro Takaba

 

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