名将ベンゲル、無観客試合の長期化を危惧 「短期的には解決策になるが…」

FIFAグローバル・デベロップメント部門の部長を務めるアーセン・ベンゲル氏【写真:Getty Images】
FIFAグローバル・デベロップメント部門の部長を務めるアーセン・ベンゲル氏【写真:Getty Images】

重要なのは経済面よりも健康面と安全確保を要求

 ブンデスリーガは現地時間16日、新型コロナウイルスの被害拡大による中断期間を経て、無観客での再開を迎えた。元アーセナルの監督で、現在は国際サッカー連盟(FIFA)のグローバル・デベロップメント部門の部長を務めるアーセン・ベンゲル氏は、無観客試合について持論を展開した。英紙「イブニング・スタンダード」が報じている。

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 現在、欧州ではイングランドのプレミアリーグ、イタリアのセリエA、スペインのリーガ・エスパニョーラが再開を目指している。その一方で、フランスとオランダはシーズンを再開せずにリーグ戦を中断した。

 欧州では来季の開幕時に、スタンドにファンを入れて試合が開催できるまで、新型コロナウイルスに対する医療環境が整うかが疑問視されている。これに対してベンゲル氏は、無観客での試合開催は今季を終わらせる意味では最高の選択肢であるとしつつ、その状況が長期化した場合を危惧した。

「このやり方は、短期的には解決策になるが、長期的なものではない。シーズンを通して、無観客で試合が行われ続けることは、想像できないよ。だが、残りのシーズンを終わらせるためには、最高の選択肢だと思う。他のどの選択肢よりもね」

 同時にベンゲル氏は、サッカーが行われる場所がクラスターになる危険性を口にした。それは、今年3月に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16の第1戦でのこと。アタランタとバレンシアの試合には多くのファンが詰めかけたが、この試合が新型コロナウイルスの拡大を呼び起こした可能性が指摘されていた。

 ベンゲル氏は「イタリアで起きた、被害を大きくすることとなったいくつかの試合の事例は忘れるべきではない。経済面のことを考え過ぎて、大きな危険のあるギャンブルをしてはいけない。医学的に、安全であることを確認するべきだ」と主張している。

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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