静岡のJリーグ4クラブが「ONE SHIZUOKA PROJECT」発足 ゴン中山も協力、PCR検査体制拡充へ
磐田、清水、藤枝、沼津の4クラブが合同でプロジェクトを発足
静岡県内のJクラブ、ジュビロ磐田、清水エスパルス、藤枝MYFC、アスルクラロ沼津の4チームの選手会が合同で「ONE SHIZUOKA PROJECT」を発足することが、15日に発表された。オンライン会見には、磐田MF山田大記を含むプロジェクトメンバーの計11人(清水エスパルスMF西澤健太は欠席)が出席。同プロジェクトでは、新型コロナウイルス感染拡大によって影響を受ける人々のために、クラウドファンディングやYouTubeなどを活用して、支援活動する。
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今回のプロジェクトでは、静岡県内4つのJクラブ選手会が主導となり、クラブの垣根を越えて協力。同プロジェクトを立ち上げた理由を、山田は「現在、多くの人が苦しい状況にいる。経済を回復させていかなければいけないのは、静岡県内でも日本国内も同じかと思っている」とし、そのなかでも「県内のPCR検査体制の拡充が安全と経済を両立させるうえで重要」と説明した。
目的の一つにはクラウドファンディングを活用し、目標額500万円を静岡県コロナ対策部に寄付することがある。県内PCR検査対策拡充費用に充て、県民の安全を確保することを目指す。さらにリターンとして、選手のグッズやユニフォームなどのプレゼントがあり、沼津に所属する元日本代表FW中山雅史もスパイクの提供などを行っているという。
他には、YouTubeチャンネルを開設し、コンテンツを配信。選手が中心となって企画を立案し、Zoom(会議アプリ)を利用して育成年代向けに講演会を実施したり、4クラブ選手対抗の動画などが配信される予定となっている。
磐田の選手会長を務めるDF小川大貴は、「このプロジェクトは笑顔や元気を届けることができないかと考えたのがきっかけ。4クラブで何かできないかということで、難しいことだったと思うけど、始動できて良かった。いつもは、しのぎを削り合う相手だけど、クラブの垣根を越えてピッチ外では手と手を取り合って、助け合う姿勢は大きな影響を与えることができる」と、4クラブ合同で実施する意味を説明。さらに、PCR検査拡充のためにクラウドファンディングを活用することについても「医療現場の最前線では大きなストレスを抱えながら戦ってくれている。リアルな現場の声も届けられればと思っている」と、現実を見つめたうえで地域に密着するJリーグの選手として、立ち上がった経緯を明かした。
すでにYouTubeチャンネルでは、日本代表のレジェンドである中山からのメッセージを公開。「僕もプロジェクトに賛同します」として、「日常を取り戻すために今は辛抱、辛抱、辛抱です」とコメントを寄せている。いまだ、新型コロナウイルスで苦しむ人々も大勢いるなか、静岡県内の4クラブが立ち上がった同プロジェクトは、明るい未来への大きな一歩となりそうだ。
■クラウンドファンディングURL
https://readyfor.jp/projects/ONE-SHIZUOKA