「全世界に先駆けた」韓国Kリーグが開幕 コロナ禍の無観客試合、徹底した防疫対策とは?

サーモグラフィーを使用して検温する様子【写真:Getty Images】
サーモグラフィーを使用して検温する様子【写真:Getty Images】

試合後の取材エリアはなし、防疫対策にもかなりの費用が…

「通常、キックオフ1時間前のロッカールーム、もしくはインタビュー室で行われていた両チーム監督への事前インタビューも行われなかった。試合後の監督と代表選手の公式会見は、指定された場所で開催されるが、その後の共同取材区域(ミックスゾーン)の取材もなかった。記者会見場でのマスク着用と個人間の距離置き(ソーシャルディスタンス)は当然だった」

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 メディアへの防疫対策も徹底しており、監督や選手への取材の形もかなり変化しているようだった。ただ、これらを毎試合、ホーム側が準備することを想像すると、かなりの労力が必要だ。

 無観客でチケット収入がない状態のなか、スタッフの動員だけでなく、消毒などの防疫対策にもかなりのお金がかかる。その中でリーグを成立させていかなければならない苦労は相当なものだろう。

 次はいつから観客を入れて試合を行うのか、に焦点が当たっているが、現時点でははっきりとした出口が見つからないのも事実。日本ではJリーグが無期延期になっているが、Kリーグでの対策が参考になる部分もあるだろう。いずれにしても、Jリーグも再開とともにいつもと違う光景が広がっているのは間違いない。

(金 明昱 / Myung-wook Kim)



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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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