2月10日はベルルスコーニ記念日 本田も苦言を呈するミラン買収30周年目の功罪とは

過去28回優勝の栄光も現在は低迷期

 そんな同会長の30周年だが、近年のミランは資金繰りに苦しんで買収騒動が続いている。今季開幕前にはタイ人の実業家ビー・タエチャボウル氏にクラブの親会社フィニンベスト社の株式48パーセントを売却する交渉がまとまる予定だったが、何度となく“ドタキャン”が繰り返されて頓挫。現在は中国企業に100パーセント買収の提案を受けていると報じられている。

 開幕前に移籍市場で100億円以上の強化費を久々に投入したが、スクデット争いは遠い。日本代表FW本田圭佑も昨年10月にクラブの方向性を批判していた。サポーターからベルルスコーニ氏の右腕である強化責任者アドリアーノ・ガリアーニCEOの退陣を求める声が高まるなど、2年連続で欧州のカップ戦出場権を失うという暗黒時代を迎えた政権に対する風当たりは強まっている。

 イタリア国内にとどまらず、間違いなく世界のサッカーに大きな足跡を残したベルルスコーニ会長のミラン。節目の30年を迎え、どのような未来が待っているのだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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